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小林真一郎

小林真一郎認証済み

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三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部 主席研究員

報告

解説失業率(季節調整値)は2.5%と先月と同水準ですが、統計の中身をみると雇用情勢の改善が一段と進んでいることがわかります。 まず、働く意志のある人が増えたため労働力人口(季節調整値)は前月差で13万人増加し、6980万人と過去最高を更新しました。このうち、失業者数(季節調整値)の増加が前月差1万人にとどまった一方、残りの人は職に就くことができたため、就業者(季節調整値)は6808万人と、こちらも過去最高を更新しました。つまり、職探しを始めても多くの人が短期間のうちに職に就けているということであり、労働需給は極めてタイトな状態にあるといえます。 失業している理由をみても、よりよい条件を求めて職探しをしている自発的失業者が横ばい圏であるのに対し、勤め先や事業の都合といった非自発的な失業は順調に減少しています。今後も雇用情勢の改善は続くと見込まれ、来年の春闘の賃上げ率にも影響を及ぼしそうです。

コメンテータープロフィール

小林真一郎

三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部 主席研究員

90年3月一橋大学社会学部卒、同年4月日本長期信用銀行(現SBI新生銀行)入行。外資系資産運用会社を経て99年12月三和総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング)入社。以来マクロ経済/金融調査を専門とし、現在は国内経済を統括。東京外国語大学非常勤講師(2003年度~2011年度)、参議院客員調査員(2005年9月~)。BSテレ東「NIKKEI NEWS NEXT」・日経CNBC「昼エクスプレス」レギュラーコメンテーター、NHK、民放テレビ各局への出演、日本経済新聞など有力紙、専門誌への寄稿多数。ESPフォーキャスト調査、2018/2020/2021/2023年度優秀フォーキャスター。

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