11月の鉱工業生産指数、3か月ぶり低下…在庫調整が一巡で12月と1月は増産の見込み
経済産業省が27日発表した11月の鉱工業生産指数(2020年=100、季節調整済み)の速報値は、前月と比べて2・3%低い101・7となり、3か月ぶりに低下した。生産用機械や自動車の生産が減った。
全15業種のうち11業種が低下した。半導体製造装置などの生産用機械は、中国や台湾向けの輸出が落ち込み、9・1%低下した。自動車は、普通乗用車の海外輸出が減ったほか、小型乗用車の一部車種で生産停止があり、4・3%減った。前月に大型案件があった金属製品は、5・7%の反動減となった。
足元では、在庫調整が一巡している。12月と来年1月は、自動車や半導体で増産が見込まれており、基調判断は「生産は一進一退」で据え置いた。経産省の担当者は「米国や中国など輸出先の動向を注視する必要がある」と指摘した。