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重見大介

重見大介

認証済み

産婦人科専門医 / 公衆衛生学修士 / 医学博士

報告

これまでで最大規模のデータを用いた解析結果ですが、コロナワクチンと早産や低体重児との関連はないという今までの結果と同様のものになります。妊活中の方や妊婦さんにとっては安心材料が増えたと言えるでしょう。 実際には、ワクチン接種後に流産や早産といった経過に至った妊婦さんも中にはいるでしょう。しかし、その発生割合を未接種者と比較したら、どちらも変わらないということがわかってきたのです。 他にも、ワクチン接種後に不正出血や月経異常を認めた女性がいることは事実でしょう。 しかし、こうした症状は普段ワクチンを打っていない生活の中でも多くの女性に偶然認められるものです。 心身のストレスや隠れた子宮筋腫などの婦人科疾患の存在も影響します。 普段は誰にも報告しないため、表面化しないことが多いのです。 SNS等の根拠なき意見に惑わされることなく、研究結果をベースに客観的な評価を重ねていくことが大切です。

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コメンテータープロフィール

重見大介

産婦人科専門医 / 公衆衛生学修士 / 医学博士

「産婦人科 x 公衆衛生」をテーマに、女性の身体的・精神的・社会的な健康を支援し、課題を解決する活動を主軸にしている。現在は診療と並行して、遠隔健康医療相談事業(株式会社Kids Public「産婦人科オンライン」代表)、臨床疫学研究(ヘルスケア関連のビッグデータを扱うなど)に従事している。また、企業向けの子宮頸がんに関する講演会や、学生向けの女性の健康に関する講演会を通じて、「包括的性教育」の適切な普及を目指した活動も積極的に行っている。※記事は個人としての発信であり、いかなる組織の意見も代表するものではありません。

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