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佐々木正明

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大和大学社会学部教授/ジャーナリスト

報告

解説たった2年半でウクライナの人口の4分の1が減少したと言えば、戦争の影響がいかに大きいかわかるだろう。 ウクライナは2022年1月の時点で人口は4200万人だった。 このうち670万人が欧州など海外でくらす。日本にも2100人が避難している。 もともと合計特出出生率も戦争前から低く、2021年には1.22(日本は1.29)だった状況がさらに低くなっている。 民間人や兵士の犠牲者が人口減少にさらに拍車をかけている。 戦争の長期化は人々の暮らしにも深刻な影響を与えており、UNDP(国連開発計画)によれば、ウクライナの人口の3分の1が貧困ラインに陥るリスクも高まっている。 一方、戦争はロシアの人口動態にも影響を与えている。 ロシアでも100万人以上の若者が兵役を嫌い、海外に脱出。出生率も2020年の1.50から2023年には1.32に低下している。死傷者は25万人にものぼるとされている。

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コメンテータープロフィール

佐々木正明

大和大学社会学部教授/ジャーナリスト

岩手県一関市生まれ。大阪外国語大学ロシア語学科(現・大阪大学)卒業後、産経新聞社入社。モスクワ支局長、リオデジャネイロ支局長を経て、運動部次長、社会部次長などを歴任。2021年より現職。専門分野はロシア・旧ソ連諸国情勢、国際情勢に加え、オリンピック・パラリンピック、捕鯨問題などにも詳しい。フィギュアスケート関連ではNumberなどにも寄稿。単著に「シー・シェパードの正体」(扶桑社新書)「環境テロリストの正体」(新潮新書)。近著は「動物の権利」運動の正体(PHP新書)

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