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佐々木正明

佐々木正明認証済み

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大和大学社会学部教授/ジャーナリスト

報告

解説ジョージアは国土の20%をロシアに占領されている。EU加盟へ希求する者が多く、現政権はウクライナへの人道的支援や避難民の受け入れも行っている。義勇兵もいる。 なのに、選挙でなぜ親露派が伸長したのか? それはウ侵略後の露とジョの関係を振り返る必要がある。 露の人口は約1億4千万人、ジョはその35分の1の約400万人 制裁後、西側からのワインが手に入らなくなった露はワインの産地で、露語も通じるジョから輸入するようになった。 その結果、2022年には50%増加。23年にも50%増加した。23年にはワインは全体の3分の2を露向けになった。乳製品も含めた露への輸出はさらに伸びた。 一方、露からは兵役忌避で大量のITエキスパートがジョへ移民し、この部門も大幅に成長した。 その結果、22年には経済成長率11.7%,23年に7.5%に達した。 皮肉だが、ウ侵略の恩恵を得たジョで親露派が増えたのである。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 服部倫卓

    北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授

    見解ジョージア社会全般が明確に親ロシアかと言えば決してそんなことはないのだが、かと言って、EU路線が確固…続きを読む

コメンテータープロフィール

佐々木正明

大和大学社会学部教授/ジャーナリスト

岩手県一関市生まれ。大阪外国語大学ロシア語学科(現・大阪大学)卒業後、産経新聞社入社。モスクワ支局長、リオデジャネイロ支局長を経て、運動部次長、社会部次長などを歴任。2021年より現職。専門分野はロシア・旧ソ連諸国情勢、国際情勢に加え、オリンピック・パラリンピック、捕鯨問題などにも詳しい。フィギュアスケート関連ではNumberなどにも寄稿。単著に「シー・シェパードの正体」(扶桑社新書)「環境テロリストの正体」(新潮新書)。近著は「動物の権利」運動の正体(PHP新書)

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