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服部倫卓

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北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授

報告

見解ジョージア社会全般が明確に親ロシアかと言えば決してそんなことはないのだが、かと言って、EU路線が確固たるコンセンサスではないというジョージアの現実がある。 一つには、一連のEU加盟候補国の中で、ジョージアにはEU諸国と陸上国境を接していないという特徴がある。一般的に、経済統合は隣接した国同士で高い効果が期待できると考えられているが、ジョージアはEUから地理的にやや離れている。もちろん、黒海の向こうにはルーマニアやブルガリアがすぐ控えているし、空路での移動には何の障害もないものの、やはりウクライナやモルドバのようなEUと地続きの国と比べると加盟に向けた熱量がやや下がる。 それに加え、ワイン輸出、インバウンド観光などで、依然としてロシアへの依存度は高い。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 佐々木正明

    大和大学社会学部教授/ジャーナリスト

    解説ジョージアは国土の20%をロシアに占領されている。EU加盟へ希求する者が多く、現政権はウクライナへの…続きを読む

コメンテータープロフィール

服部倫卓

北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授

1964年静岡県生まれ。主な著作に、『不思議の国ベラルーシ ―ナショナリズムから遠く離れてー』、『ウクライナを知るための65章』(共編著)など。趣味は音楽鑑賞(主に1950~1970年代のソウル、ロック、ポップス)と、サッカー観戦(清水エスパルスのサポーター)。

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