Yahoo!ニュース

今井佐緒里

今井佐緒里

認証済み

欧州/EU・国際関係の研究者、ジャーナリスト、編集者、作家

報告

解説嫌な予兆は、更に強まりつつある。戦争が始まって、移民は既に人々の不満のスケープゴートになっていた。ロシアへの移民は中央アジア出身者が多い。タジキスタン人は100万人、キルギス人は75万人、ウズベキスタン人は110万人との公的数字があるが、実際はもっと多いと言われる。ネット上には彼らに対する虐待の証拠となるような画像やビデオが溢れているという。 戦争前は、彼らはロシア国籍を欲しがった。しかし今は逆だ。露国籍を持っていると、強制的に戦場に送られる可能性が強まったからだ。国籍付与の手続きは数回簡素化された。モスクワでテロが起、一層国粋主義と排外主義が強まることが懸念されてきた。 タジキスタンはGDPの約51%を、キルギスは32%を外国への出稼ぎ労働者の送金に頼っている。出稼ぎ先は主にロシアである。それでも今のうちに母国に帰ったほうが安全なのではないだろうか。拙記事「忍び寄る人間排斥の波」ご参照。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 服部倫卓

    北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授

    補足ロシアでは、確かにウクライナ侵攻後の人手不足は深刻だが、以前からロシア人はキツい仕事には就きたがらず…続きを読む

コメンテータープロフィール

今井佐緒里

欧州/EU・国際関係の研究者、ジャーナリスト、編集者、作家

フランス・パリ在住。追求するテーマは異文明の出会い、平等と自由。EU、国際社会や地政学、文化、各国社会等をテーマに執筆。ソルボンヌ(Paris 3)大学院国際関係・欧州研究学院修士号取得。日本EU学会、日仏政治学会会員。駐日EU代表部公式ウェブマガジン「EU MAG」執筆。前大使のインタビュー記事も担当(〜18年)。編著「ニッポンの評判 世界17カ国レポート」新潮社、欧州の章編著「世界で広がる脱原発」宝島社、他。Association de Presse France-Japon会員。仏の某省関連で働く。出版社の編集者出身。 早大卒。ご連絡 saorit2010あっとhotmail.fr

今井佐緒里の最近のコメント