補足アメリカでは、フロリダ州にあるターキーポイント原子力発電所が80年までの運転を認められており、同様の型式である高浜原子力発電所も、安全に運転が可能です。しかし、高浜原子力発電所は、専門家ではない原子力規制委員会に認められたからと言って、慢心してはなりません。電力会社による安全確保活動や改善活動を積極的に進めることが必須です。 昨今のDX技術の発展や、定量的リスクを用いた安全確保活動は、原子力発電所の安全性を高めます。原子力規制委員会は素人なので、このあたりをよく理解できていません。是非、優れた技術を積極的に取り入れ、保安規定を改善していくことが安全確保に重要です。 但し、現在、保安規定を改定しようとすると、誤字修正だけで半年以上の審査期間がかかります。原子力規制員会が安全を知らないためです。より安全な原子力発電所にするために、保安規定をより良いものに変えやすい仕組みの導入が必須です。
コメンテータープロフィール
専門は原子力工学。東京大学大学院工学系研究科原子力専攻教授。東京大学にて、３０年以上にわたり原子力安全、原子力熱流動などの研究教育に従事。月刊誌エネルギーレビューに、コラム「原子力何でもQ&A」を１０年以上にわたり連載中。
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