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岡本孝司

岡本孝司認証済み

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東京大学教授

報告

補足九州や関西地区の電気代は、特に深夜電力は関東より倍近く安いです。安全を確保しつつ、「安定電源」かつ脱炭素の原子力を活用することが、日本の国力維持向上に必須です。 原子力発電所のリスクをしっかりと認識し、リスク評価に基づく安全性向上対策を「継続的に」推進していくことが、安全を確保する唯一の方策です。 アメリカでは原子力発電所と原子力規制委員会(NRC)が、定量的リスクとよばれる科学的な指標で安全を確保する努力を継続してきた結果、ほとんどトラブルが起きなくなっています。NRCは地元との積極的な対話を続け、原子力の信頼を得ています。 日本では、電力事業者も原子力規制委員会(NRA)も「保安規定」を守ることに必死になっています。規定遵守はもちろんですが、科学的というよりは国語的な規定遵守が優先され、科学的な定量的リスクを用いた安全性向上はほとんどなされていません。残念な状況です。

コメンテータープロフィール

専門は原子力工学。東京大学大学院工学系研究科原子力専攻教授。東京大学にて、30年以上にわたり原子力安全、原子力熱流動などの研究教育に従事。月刊誌エネルギーレビューに、コラム「原子力何でもQ&A」を10年以上にわたり連載中。

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