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岡部卓

岡部卓

認証済み

新潟医療福祉大学教授・東京都立大学名誉教授

報告

補足高齢者の社会的孤立は深刻である。 私たちの社会は、これまで、家族、地域、職場などの共同体(コミュニティ)に帰属し、その集団性・共同性・関係性のなかで安心と安全を得てきた。しかし社会の変容にてコミュニティの帰属が希薄化・喪失し、人と人、人と社会の結びつきは弱まり、また人口の高齢化、家族の小規模化、単身者化等により、コミュニティを前提して高齢者の生命や健康、生活等を守ることがむずかしくなっている。そのことを端的に現れれているのが、高齢者の「身寄りなし」問題であるといえる。 本記事では、高齢者自身が自分をどう守るか、コミュニティがどう守るか、政府(自治体、国)がどう守るかというさまざまな取り組み例が紹介されている。今後は、これら取り組みを活用とさらなる開発し広げていくこと、高齢者に届ける・寄り添う支援等を行う担い手の養成や地域における福祉意識・文化の醸成等が必要である。

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    東洋大学 福祉社会デザイン学部 教授/介護支援専門員

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コメンテータープロフィール

岡部卓

新潟医療福祉大学教授・東京都立大学名誉教授

新潟医療福祉大学教授・東京都立大学名誉教授。貧困・低所得問題を中心として研究・社会的活動を行う。専門は社会保障論、社会福祉論。日本社会事業大学・社会事業学校教員、東京都立大学教授、明治大学教授を経て2024年4月より現職。著書として『生活困窮者自立支援-支援の考え方・制度解説・支援方法』(編 著、中央法規)、『貧困問題とソ ーシャルワーク』(共編、有斐閣)、『生活保護における社会福祉実践』(単著、全社協)等。社会的活動として社会保障審議会委員(厚労省)、神奈川県子ども・若者施策審議会委員、東京都社会福祉協議会理事等

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