見解14年前の事件で当時は性交同意年齢が13歳であり、こういった場合に被告人側が同意があったなどと無罪主張すると、かなり立件が難しくなります。今回の場合は被告人が撮影していた動画に被害者が泣いている様子が映っていたことが大きな決め手になったようで、無罪主張が通らずに良かったと思います。 2017年と2023年の2回の刑法改正を経て、暴行・脅迫がなくても、地位関係性などによって被害者が抵抗できない状況に置かれる場合があることや、特に年少者に対して性的なグルーミング(手懐け行為)が行われることの有害性が知られるようになりました。この間の社会の意識の変化がなければ、埋もれていた事件ではないかと思います。
コメンテータープロフィール
ライター/主に性暴力の取材・執筆をしているフェミニストです/1980年東京都品川区生まれ/Yahoo!ニュース個人10周年オーサースピリット大賞をいただきました⭐︎ 著書『たまたま生まれてフィメール』(平凡社)、『告発と呼ばれるものの周辺で』(亜紀書房)『「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を』(タバブックス)/共著『災害と性暴力』(日本看護協会出版会)『わたしは黙らない 性暴力をなくす30の視点』(合同出版)/2024年5月発売の『エトセトラ VOL.11 特集:ジェンダーと刑法のささやかな七年』(エトセトラブックス)で特集編集を務める
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