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大場紀章

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エネルギーアナリスト/ポスト石油戦略研究所 代表

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補足ウクライナ侵攻により欧州にガスを売れなくなったことで、欧州向けのガス田地域から中国をつなぐ「シベリアの力2ガスパイプライン」構想に注目が集まり、先日の中露首脳会談でも話題になっていましたが、この構想に最も関心が高いのがモンゴルです。なぜなら、この構想ではモンゴル国内を経由するために、モンゴルには莫大なガス通行料が入る可能性があり、さらにガスを安く入手できる可能性があるからです。ウクライナ侵攻の前からモンゴルは前のめりで、勝手に事業計画を検証して両国に無断で発表して後から怒られるという対応を繰り返して来ました。しかし、ロシアの足元を見ている中国は価格交渉で譲らず、契約締結はかなり高いハードルがあり、しかも非常に厳しい地理的環境での建設となるため事業リスクも高いです。この事業の利益にモンゴルが大きく関わっていることは意識して損はないと思います。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 岡部芳彦

    神戸学院大学経済学部教授/ウクライナ研究会会長

    見解実は昨年2回モンゴルに大学の仕事で出張する機会があったのですが、ウクライナ専門家のとっても非常に興味…続きを読む

コメンテータープロフィール

大場紀章

エネルギーアナリスト/ポスト石油戦略研究所 代表

大場紀章 (おおば・のりあき) – 1979年生まれ。京都大学理学研究科修士課程修了。同博士課程退学。民間シンクタンク勤務を歴て現職。株式会社JDSCフェロー。専門は、化石燃料供給、エネルギー安全保障、次世代自動車技術、物性物理学。著書に『シェール革命―経済動向から開発・生産・石油化学』(共著、エヌ・ティー・エス)、『コロナ後を襲う世界7大危機 石油・メタル・食糧・気候の危機が世界経済と人類を脅かす』(共著、NextPublishing Authors Press)等

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