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中北浩爾

中北浩爾

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政治学者/中央大学法学部教授

報告

解説この記事で明らかになったのは、矢田稚子氏がパナ労組や電機連合の反対を押し切って首相補佐官に就任したということ。つまり、これまで議員としての活動を支えてくれた仲間を裏切って、「補佐官」という岸田政権からぶら下げられた餌に食いついたということ。 矢田氏が補佐官に就任すれば、子ども政策が前進すると歓迎する向きがありましたが、「賃金・雇用担当」です。それこそ、国民民主党が重視し、連合が関心を持つ領域。矢田氏は周囲に対して「政局とは無関係」と言っているようですが、誰もそんなこと信じるはずがないでしょう。 この記事はよくできていますが、いくつか謎が残ります。一つは、国民民主党の関与。榛葉幹事長が9月8日の記者会見で、連合の芳野会長を挑発していただけに、掘り下げが欲しい。もう一つは、矢田氏が以前、9月末までパナ労組の役員の立場が続くとツイートしていたこととの関係。パナ労組は本当に知らなかったのか。

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コメンテータープロフィール

中北浩爾

政治学者/中央大学法学部教授

専門は日本政治外交史、現代日本政治論。近著に、『自民党―「一強」の実像』中公新書、『自公政権とは何か』ちくま新書、『日本共産党』中公新書など。

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