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中北浩爾

中北浩爾

認証済み

政治学者/中央大学法学部教授

報告

見解小林鷹之氏は経済安保相を務めた優秀な若手議員。擁立論を党のイメージ刷新と捉えるのには、違和感があります。自民党の若手議員は、私が知る限り、もっと真面目で、日本を良くしたいと考えています。 自民党が2012年に政権に復帰してから12年。この間、派閥の領袖がほぼ固定化するなど、新陳代謝が滞っていました。今回の派閥の解消によって蓋が一気に外れ、世代交代の時期に差し掛かっています。世代交代によってリーダーや政策を刷新してきた自民党の歴史を踏まえると重要な局面であり、その一環としても小林氏の擁立論は注目されます。 小林氏が今回の総裁選で勝利できる可能性は高くないと思いますが、出馬し、候補者間の論戦に加わり、議員や党員に自らの主張を訴えることで、鍛えられていくはず。イメージ先行とか、不安定化につながるとか、有力者の傀儡になるとか、様々な懸念はありますが、世代交代の動きを前向きに捉えたいと思います。

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    JX通信社 代表取締役

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    白鳥浩

    認証済み

    法政大学大学院教授/現代政治分析

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コメンテータープロフィール

中北浩爾

政治学者/中央大学法学部教授

専門は日本政治外交史、現代日本政治論。近著に、『自民党―「一強」の実像』中公新書、『自公政権とは何か』ちくま新書、『日本共産党』中公新書など。

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