見解「しんぶん赤旗」が明らかにした文書によると、公認候補には公認料分500万円、活動費分1500万円、合計で2000万円が支給されたことが明記されています。「党勢拡大」のための活動費分であれば、1500万円が非公認の裏金議員の選挙区支部長に支払われてもいいのに、なぜ公認候補と同額の2000万円が支払われたのか、この点の説明が十分になされないと、有効な反論とはいえません。また、非公認候補と選挙区支部長の使い分けも、論理的には成り立ちますが、ほとんどの場合、重なり合っているだけに、説得的とは思われません。 今回の赤旗の記事、非公認議員が支部長を続けていることに着目し、丹念に資金の流れを追いかけて事実を掴んだ、社会部のチーム取材による調査報道とのこと。私は共産党に対しては色々と言いたいことがありますが、赤旗の取材力は高く評価しています。一般紙も負けずに、ジャーナリズム魂を発揮して欲しいものです。
コメンテータープロフィール
専門は日本政治外交史、現代日本政治論。近著に、『自民党―「一強」の実像』中公新書、『自公政権とは何か』ちくま新書、『日本共産党』中公新書など。
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