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中北浩爾

中北浩爾

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政治学者/中央大学法学部教授

報告

見解岸田首相の宏池会解散の決断、あきれるばかり。総理・総裁でありながら慣例に反して先月まで派閥の会長の座にしがみつき、散々、派閥政治の恩恵を受けてきました。また、宏池会の会計責任者が略式起訴された以上、派閥の会長として大きな責任があるのではないでしょうか。 政治への信頼回復や自民党の再生を図るのであれば、まず自らが責任をとって総理・総裁を辞任すべきです。結局、「反転攻勢」なるものは、自分が政権を続けたいという、私利私欲でしかありません。自民党を思い、国を思う行動とは思えません。記事によると、岸田首相は「派閥はやめてもいいのではないか」と漏らしたそうですが、「自分はやめてもいいのではないか」の誤りではないでしょうか。 政局的観点から派閥解消を打ち出すのではなく、宿痾のように国政を常に停滞させてきた「政治とカネ」の問題に切り込み、連座制の導入などを実現することこそ、本筋だと思います。

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  • 白鳥浩

    法政大学大学院教授/現代政治分析

    解説岸田首相は、首相を続けて何をしたいのだろうか? どうも、長期的なビジョンに欠落し、行き当たりばったり…続きを読む

コメンテータープロフィール

中北浩爾

政治学者/中央大学法学部教授

専門は日本政治外交史、現代日本政治論。近著に、『自民党―「一強」の実像』中公新書、『自公政権とは何か』ちくま新書、『日本共産党』中公新書など。

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