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中北浩爾

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政治学者/中央大学法学部教授

報告

解説石丸氏が165万票を獲得して2位になったことが注目されますが、現職の小池氏は291万票をとって圧勝しました。選挙の実態は、現在でも組織の支持や支援が大きな役割を果たします。東京では無党派層が多いですが、地方であれば、なおさら。小池氏は街頭演説や討論会を避ける一方、自民党とその友好団体、公明党と創価学会、連合東京などの支援を受けて、それを固める選挙戦を展開しました。 その際に有効だったのは、最大のライバルと目された蓮舫氏が共産党の支援をあからさまに受けたこと。自民党都連の深谷最高顧問が、「我々にとっては共産党っていうのは政敵だから。そこと手を結んだ蓮舫さんは政敵になるわけだ。そうすると、対抗して出ている小池さんをもっとしっかり勝たせなきゃなという感じになってくるね」と発言しているのは、象徴的です。小池氏が求めるステルス支援に不満を持っても、蓮舫氏を勝たせるわけにはいかないということです。

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コメンテータープロフィール

中北浩爾

政治学者/中央大学法学部教授

専門は日本政治外交史、現代日本政治論。近著に、『自民党―「一強」の実像』中公新書、『自公政権とは何か』ちくま新書、『日本共産党』中公新書など。

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