見解ハイディ日高の原価率は、2015年2月期の27.3%から少しずつ下げて19年に27.0%となっていたが、コロナ初期は別として、22年27.6%、23年28.1%、24年28.1%、へと上昇し、25年中間期は29.0%と急上昇している。増収効果もあるが、その他のコストを抑えることで、増収増益基調が続いているが、価格転嫁があれば得られた利益がかなり逸失する状況になっている。今回、創業以来の中華そばの価格改定も含まれているが、まさに企業努力を越えた原価高騰というのは数字にも表れている。これ以上、原価上昇で粗利率が低下していくと、ステークホルダーの利益を損なうという可能性もあり、客観的にはやむない措置といえる。相対的な安さを維持していることから、消費者の理解も得られる値上げといえるだろう。
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コメンテータープロフィール
みずほ銀行産業調査部で 小売・流通アナリストに10年以上従事。2016年同行を退職後、中小企業診断士として独立、開業。同時に、慶應藤沢イノベーションビレッジでベンチャー支援活動を開始。並行して、流通関連での執筆活動を継続し、TV出演、新聞、雑誌などへの寄稿、コメント提供、講演活動などを実施中。2016年よりITmediaビジネスオンライン「小売流通アナリストの視点」、2021年よりビジネス+IT「流通戦国時代を読み解く」 を連載中2020年よりYahoo!公式コメンテーター。2021年8月「図解即戦力 小売業界」(技術評論社)を発刊。
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