提言MRIなどの高度な検査では画像診断の専門医(放射線診断医)が読影を行い、報告書を作成します。今回のミスは、報告書の記載を主治医が見落としたことによるものでした。見落としを防ぐためには、血液検査と同様に、患者さんが画像診断報告書を受け取ることが大事だと思います。報告書は日本語で書かれることがほとんどですし、分からない点は主治医に確認するとよいでしょう。画像診断に限らず、患者が自分のデータを医療者と共有することが医療ミスの減少につながると思います。医療データはすべて患者のものですから、遠慮など無用です。
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コメンテータープロフィール
昭和60年、東京大学医学部医学科卒業後、東京大学医学部放射線医学教室入局。スイス ポール・シェラー研究所へ客員研究員として留学後、社会保険中央総合病院放射線科、東京大学医学部放射線医学教室助手、専任講師、准教授・放射線治療部門長。令和3年度より、現職。患者/一般向けの啓蒙活動にも力を入れており、福島第一原発後は、飯舘村など福島支援も積極的に行っている。日経新聞で「がん社会を診る」を毎週連載中。
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