Yahoo!ニュース

永濱利廣

永濱利廣認証済み

認証済み

第一生命経済研究所首席エコノミスト

報告

記事中の通りアベノミクスで貧困率が低下に転じただけでなく、格差を示す当初所得ジニ係数も2014年から2017年にかけて低下に転じています。 さらに、再分配所得ジニ係数は2000年代後半以降低下トレンドに転じています。 こうしたことからすれば、アベノミクスで足りなかったのは再分配ではなくパイの拡大であり、感覚や格差の実態を表さない指標を基に格差が拡大していると判断すると、経済政策の判断を誤る可能性があり、多くの国民が経済成長の恩恵を受けられなくなる可能性があります。 デフレギャップが大きく残存する現局面では、総需要を持続的に増加させ、一刻も早く経済の正常化に結び付ける政策が再分配よりも優先されるべきでしょう。

こちらの記事は掲載が終了しています

参考になった5501

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

コメンテータープロフィール

永濱利廣

第一生命経済研究所首席エコノミスト

1995年早稲田大学理工学部工業経営学科卒業後、第一生命保険入社。1998年日本経済研究センター出向、2000年より第一生命経済研究所経済調査部、2005年東京大学大学院経済学研究科修士課程修了、2016年より現職。あしぎん総合研究所客員研究員、跡見学園女子大学マネジメント学部非常勤講師を兼務。総務省消費統計研究会委員、景気循環学会理事、あしかが輝き大使、佐野ふるさと特使、NPO法人ふるさとテレビ顧問。専門は経済統計、マクロ経済分析。著作に「経済危機はいつまで続くか」(平凡社新書)、「MMTとケインズ経済学」(ビジネス教育出版社)等。

関連リンク(外部サイト)

永濱利廣の最近のコメント