Yahoo!ニュース

森井昌克

森井昌克

認証済み

神戸大学大学院工学研究科 特命教授・名誉教授

報告

解説6月時点で、それが今回のサーバー攻撃によって流出したものであるか否かは別にして(確認できているわけではないので)、いくつかの個人情報がサイバー攻撃による被害例と称して、少なからず一部の専門家と称する人がSNS等で明示して、大きな批判を浴びました。それはサイバー攻撃者に組みすることになり、それだけではなく、不正アクセス防止法、個人情報保護法等、いくつもの法律に抵触する可能性があるからです。同様に、漏洩したと称される情報にアクセスし、それがオリジナル、つまり漏洩元のサイトからでなくても、上記のような法律に触れる可能性があります。さらに記事にもあるように、これに乗じて、マルウェアに感染させる二次被害、三次被害に遭うことも十分考えられます。今回のKADOKAWAへのサイバー攻撃者に便乗した新たなサイバー攻撃が起こりえるということです。興味本位で不確かな情報へのアクセスは慎むべきです。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 大元隆志

    CISOアドバイザー

    提言本件はあらゆる意味で注目を集めるサイバー攻撃となってしまいました。 まず、ランサムウェア攻撃自体は珍…続きを読む

コメンテータープロフィール

森井昌克

神戸大学大学院工学研究科 特命教授・名誉教授

1989年大阪大学大学院工学研究科博士後期課程通信工学専攻修了、工学博士。同年、京都工芸繊維大学助手、愛媛大学助教授を経て、1995年徳島大学工学部教授、2005年神戸大学大学院工学研究科教授。情報セキュリティ大学院大学客員教授。情報通信工学、特にサイバーセキュリティ、インターネット、情報理論、暗号理論等の研究、教育に従事。加えて、インターネットの文化的社会的側面についての研究、社会活動にも従事。内閣府等各種政府系委員会の座長、委員を歴任。2018年情報化促進貢献個人表彰経済産業大臣賞受賞。 2019年総務省情報通信功績賞受賞。2020年情報セキュリティ文化賞受賞。電子情報通信学会フェロー。

関連リンク(外部サイト)

森井昌克の最近のコメント