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森井昌克

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神戸大学 名誉教授

報告

解説まず、再逮捕された人物は、昨年以前からのサイバー犯罪だけでなく、大学に爆破予告のFAXを送った等、様々な犯罪で立件されています。また「恒心教」を名乗っていますが、そのような宗教はおろか団体も存在しません。恒心教という名前を騙る、一種のミーム、つまり流行です。ただし、流行と言っても大勢の人が「まね」をする流行ではなく、限られた一部の人が、その名の元に行う行為であって、恒心教の場合は、サイバー犯罪を中心に、誹謗中傷、そして業務妨害等、個人情報を盗んでの金品搾取が行われるのです。恒心教という名のもとにSNSや掲示板等で情報交換を行い、閉じられた世界(匿名のテンパラリ―な、すなわち常に固定のメンバーではない集団)の中で犯罪に手を染めていくことになります。再逮捕された人物も最初は些細な模倣犯であったと考えられますが、閉じられた世界、故に止める手立てなく増長されていったのでしょう。

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コメンテータープロフィール

1989年大阪大学大学院工学研究科博士後期課程通信工学専攻修了、工学博士。同年、京都工繊大助手、愛媛大助教授を経て、1995年徳島大工学部教授、2005年神戸大学大学院工学研究科教授(~2024年)。近畿大学情報学研究所サイバーセキュリティ部門部門長、客員教授。情報セキュリティ大学院大学客員教授。情報通信工学、特にサイバーセキュリティ、情報理論、暗号理論等の研究、教育に従事。内閣府等各種政府系委員会の座長、委員を歴任。2018年情報化促進貢献個人表彰経済産業大臣賞受賞。 2019年総務省情報通信功績賞受賞。2020年情報セキュリティ文化賞受賞。2024年総務大臣表彰。電子情報通信学会フェロー。

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