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三牧聖子

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同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科准教授

報告

解説こうした証言は、民主党支持者に高まるバイデン大統領への不信を払拭するものには残念ながらならないだろう。ゼレンスキー大統領というべきところをプーチン大統領、ハリス副大統領というべきところをトランプ副大統領といってしまう痛恨のミスがあったバイデンの台本なしの記者会見は、実に8ヶ月ぶりだった。 こうした経緯から今や支持者の間での論点は、バイデンの衰えそのものだけでなく、否定し得ない衰えを、側近たちが米国民に見せないようにしてきたこと、衰えが露呈し、民主党支持者の過半数が「バイデンは選挙選から撤退すべきだ」という意思を示しても、バイデンが「トランプに勝利できる可能性が最も高いのは自分だ」として選挙戦からの撤退を考えることすら拒む、その頑固さへと移ってきている。バイデン大統領には、支持者たちの懸念を真摯に受け止めた誠実な対応が求められる局面だ。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 西山隆行

    成蹊大学法学部政治学科教授

    見解英国のスターマー首相がバイデンは元気で的確だったと発言したとのことですが、同盟国の大統領のことを悪く…続きを読む

  • 鈴木一人

    東京大学教授/地経学研究所長

    解説まあ、首相に就任したばかりで、初めて首相としてバイデンにあった時に「元気がなかった」とか「発言がぶれ…続きを読む

コメンテータープロフィール

三牧聖子

同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科准教授

アメリカ政治・外交、国際関係論、平和研究。東京大学教養学部卒、同大大学院総合文化研究科で博士号取得(学術)。日本学術振興会特別研究員、早稲田大学助手、米国ハーバード大学、ジョンズホプキンズ大学研究員、関西外国語大学助教、高崎経済大学経済学部国際学科准教授を経て2022年より現職。著書に『戦争違法化運動の時代-「危機の20年」のアメリカ国際関係思想』(名古屋大学出版会、2014年)共訳・解説に『リベラリズムー失われた歴史と現在』(ヘレナ・ローゼンブラット著、青土社)。

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