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三牧聖子

三牧聖子認証済み

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同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科准教授

報告

山上被告が犯行に及ぶまで、旧統一教会の高額献金問題や宗教2世の苦しみに光を当て、解決や救済をはかってこなかった政治やメディアの問題を改めて重く受け止めなければならない。 米国では宗教とカルトは厳密に区別される。カルトは単に熱心な宗教的信仰のことではなく、信者とその家族に搾取など実害をもたらす。米カルト教育研究所代表リック・アラン・ロス氏の有名な定義によれば、カルトとは、①絶対的で、説明責任をとらない指導者が崇拝の対象とされる、②信者が自由に意思決定できる状況にあれば到底とらないような行動をとるよう、信者に不当な影響力が行使されている、③信者が経済的・性的、さまざまな搾取のもとにあることの3点から定義される。 この定義によれば、旧統一教会の信者の子供たちは、まさに「カルト2世」として救済対象とされるべき存在だ。日本も「カルト」の定義を定着させ、法整備等を進めその救済に今後も尽力すべきだ。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 多田文明

    詐欺・悪徳商法に詳しいジャーナリスト

    取材をした元信者も山上被告に手紙を出したといっていましたが、こうした方は多いと思います。 内容はわか…続きを読む

  • 江川紹子

    ジャーナリスト・神奈川大学特任教授

    ニュース記事は、できるだけコンパクトにまとめようとして、物事の大事な経緯をはしょることがある。この記…続きを読む

コメンテータープロフィール

三牧聖子

同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科准教授

アメリカ政治・外交、国際関係論、平和研究。東京大学教養学部卒、同大大学院総合文化研究科で博士号取得(学術)。日本学術振興会特別研究員、早稲田大学助手、米国ハーバード大学、ジョンズホプキンズ大学研究員、関西外国語大学助教、高崎経済大学経済学部国際学科准教授を経て2022年より現職。著書に『戦争違法化運動の時代-「危機の20年」のアメリカ国際関係思想』(名古屋大学出版会、2014年)共訳・解説に『リベラリズムー失われた歴史と現在』(ヘレナ・ローゼンブラット著、青土社)。

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