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久保田博幸

久保田博幸

認証済み

金融アナリスト

報告

見解長期金利は1990年以来の上昇局面となっており、ついに1%を付けてきた。これは本格的に物価が上昇してきたことが大きな要因といえる。さらに日銀が正常化に向けてさらに歩みを進めるとの見方も背景にある。早ければ6月の金融政策決定会合での政策修正、つまり0.25%の利上げと国債買入減額の正式アナウンスがあるのではないかとの見方も強まりつつある。円安の進行もあり、4月と同様に日銀が無回答ということは考えづらい。米国のイエレン財務長官も円安対応は為替介入ではなく、政策修正を求めるような発言をしており、日銀が利上げに動く可能性は強いと個人的にみている。長期金利が1%を付けたのは2013年5月以来およそ11年ぶりとなる。日銀がアベノミクスを受けて異次元緩和を決定したあたりの付けた水準ともいえる。利上げ対し政治家からの反発も予想されるが、以前ほどの圧力にはなるまい。長期金利の1%は通過点とみている。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 高橋成壽

    お金の先生/C FP/証券アナリスト/IFA

    見解グラフを見ると金利が右肩上がりに推移していることがわかります。金利上昇前の推移、より長期の推移を表示…続きを読む

  • 渡辺浩志

    ソニーフィナンシャルグループ シニアエコノミスト

    見解円安対応で日銀が国債買い入れを減額するとの観測から、長期金利が上昇。しかし、この間に実質金利はむしろ…続きを読む

コメンテータープロフィール

フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。

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