見解イエレン米財務長官のあからさまな為替介入への牽制発言があったように、ここにきて再び円安となっているが、米国の理解を得た上での為替介入が困難になりつつある。そうなるとイエレン長官も指摘していたが、政策調整が必要となる。つまりそれは日銀による利上げとなる。6月の金融政策決定会合での0.25%の利上げの可能性が強まっていると考えている。加えて日銀の国債買入で先日札割れとなった1年超3年未満の国債買入の減額も視野に入り、日銀は月各買入の「6兆円」の看板を降ろし、4月からの国債発行額の減額分を減額してくることも予想される。これらに加え、米長期金利の高止まりもあり、日本の長期金利は1%を超えてきて、やっと異次元緩和前の水準に戻ってきた。
同じ記事に対する他のコメンテーターコメント
コメンテータープロフィール
フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。