見解担任の男性教諭の言葉には、被害者を突き放し、まるで事の重大さを分かってないような冷酷さを感じます。 ただ、このような性被害を受けた生徒を前にして、どう声をかければいいのかを学ぶ機会も無かったのかも知れません。えてして、被害者の年齢に関わらず、性被害の報告を聞いた側も心が押しつぶされ、言葉選びが空回りすることがあります。 それでも周りが出来ることは、ただただ被害者の恐怖や不安を否定せずに受け入れること。さらに、回復して再び立ち上がれる力が湧いてくることを心から信じ、味方であり続ける姿勢を示すことが重要です。 今回のケースは、加害者が卒業しても『どこか町中で会うかも…』という恐怖心は残るでしょうし、家から出るのが怖くなる可能性もあります。言うまでもなく、時間が解決するなんて安易な発想ではなく、学校と保護者、主治医やスクールカウンセラー等が足並みを揃え、長期的な心のケアが必要でしょう。
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コメンテータープロフィール
兵庫県出身。島根大学を卒業後、大阪を中心に精神科医・産業医として活動している。産業医としては毎月30社以上を訪問し、一般的な労働の安全衛生の指導に加えて、社内の人間関係のトラブルやハラスメントなどで苦しむ従業員にカウンセリング要素を取り入れた対話を重視した精神的なケアを行う。精神科医としてはうつ病、発達障害、適応障害などの疾患の治療だけではなく、自殺に至る心理、災害や家庭、犯罪などのトラウマケアにも力をいれている。さらに、ブログやツイッター、講演会などでこれらを分かりやすく「ラフな人生をめざすこと」を発信している。
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