見解スマホやゲームの利用時間が長いからといって依存症とは限りませんが、自分で制御できず、日常生活に支障が出るなら問題。 たしかに、依存症なら医療機関に相談が大切ですが、医療機関につながれば全て解決するわけではありません。対策として【家庭での協力】も重要で、スマホやゲームの使用に関して家庭内での明確なルール設定と遵守が求められます。 依存症の子供との話し合いは、時間もエネルギーも消費するので【一切禁止】にしたくなる気持ちも分かります。しかし、スマホを持つ小学生も増えて、SNS通じた人間関係や連絡網もあるので、一方的な禁止だけではなく、その都度根気強く話し合ってルールを作る必要があります。 外来では、親自身がスマホに夢中で子供とのコミュニケーションが疎かになっていないかの見直しもしてもらいます。大人が食事中もスマホを触るなどは説得力に欠けるので、家庭内で良い手本になる心がけが望まれます。
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コメンテータープロフィール
兵庫県出身。島根大学を卒業後、大阪を中心に精神科医・産業医として活動している。産業医としては毎月30社以上を訪問し、一般的な労働の安全衛生の指導に加えて、社内の人間関係のトラブルやハラスメントなどで苦しむ従業員にカウンセリング要素を取り入れた対話を重視した精神的なケアを行う。精神科医としてはうつ病、発達障害、適応障害などの疾患の治療だけではなく、自殺に至る心理、災害や家庭、犯罪などのトラウマケアにも力をいれている。さらに、ブログやツイッター、講演会などでこれらを分かりやすく「ラフな人生をめざすこと」を発信している。