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稲葉剛

稲葉剛認証済み

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立教大学大学院客員教授/つくろい東京ファンド代表理事

報告

補足生活保護については「働けない人しか受給できない」等の誤った知識に基づく情報が散見されますが、生活保護は失業中で預貯金などの資産がなく、生活に困窮している場合や、就労や年金などの収入があっても国が定める最低生活費以下の生活を余儀なくされていて、すぐに活用できる資産がない場合等、困窮の理由にかかわらず利用することができる制度です。 厚生労働省はコロナ禍の影響による貧困拡大が顕在化した2020年12月、公式サイトに「生活保護を申請したい方へ」という特設ページを開設して、制度の周知・広報をおこなってきましたが、制度の捕捉率(制度の利用要件を満たす人のうち、実際に利用できている人の割合)は2~3割と推計されています。近年、月ベースの申請者数は増加傾向にありますが、利用者の総数は202~203万人とほぼ横ばいです。更なる周知・広報が求められています。

コメンテータープロフィール

稲葉剛

立教大学大学院客員教授/つくろい東京ファンド代表理事

1969年広島県生まれ。94年より、路上生活者を中心に生活困窮者への相談・支援活動に取り組む。 一般社団法人つくろい東京ファンド代表理事、認定NPO法人ビッグイシュー基金共同代表、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科客員教授、住まいの貧困に取り組むネットワーク世話人。生活保護問題対策全国会議幹事。 著書に『貧困パンデミック』(明石書店)、『閉ざされた扉をこじ開ける』(朝日新書)等。

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