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本間希樹

本間希樹

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天文学者/国立天文台 水沢VLBI観測所所長・教授

報告

記事内の情報を基により正確に書くなら「今期中の重力波の検出は事実上、不可能に」となるかと思います。O4の到達距離である1Mpc以内では、観測運転中に重力波イベントが起きる可能性は確かにほぼ0です。一方、米国のLIGOも含めてあらゆる観測装置は、一歩一歩性能を高めながら進化していくものなので、KAGRAも今後さらなる感度向上を実現して重力波検出を達成できるかどうかが肝心です。  科学研究は未知の世界への挑戦です。例えるなら地図のない未開の地への探検のようなもので、探検でも予算や日程など事前に計画をたてて実行しますが、想定外の問題が発生して遅れが生じたり、一度出発点に戻って出直したりすることもあります。科学も同様に、未知への挑戦である以上、想定外の事態や計画の遅れの発生は不可避です。KAGRAも現在直面する問題をしっかり解決して、それを基にさらに前に進んで欲しいと思います。

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本間希樹

天文学者/国立天文台 水沢VLBI観測所所長・教授

電波望遠鏡を使って天の川銀河やブラックホールの研究をしている天文学の研究者です。

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