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服部倫卓

服部倫卓

認証済み

北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授

報告

補足誰もが感じるように、現時点でロシアが占領している領域だけでなく、2022年9月にロシアが併合を宣言したウクライナ南東部4地域の全域の権利を主張し、そこからのウクライナ軍の撤退を要求しているわけで、何とも高飛車な要求である。 ちなみに、昨年10月時点でのロシアメディアの報道によれば、くだんの4地域で、ロシアが実際に占領している比率は、以下のとおりだった。 ルハンシク州:99% ドネツク州:58% ザポリージャ州:72% ヘルソン州:82% プーチンとて、今回の要求をウクライナ側が聞き入れ、ウクライナ軍が「はいそうですか」と撤退する可能性などないことは、承知の上だろう。つまり、和平交渉の余地はないという態度の表明と考えられる。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 鶴岡路人

    慶應義塾大学総合政策学部准教授

    解説現在占領している部分のみならず、4州全域からのウクライナ軍の撤退、つまりさらなる領土の要求だとすれば…続きを読む

  • 前嶋和弘

    上智大学総合グローバル学部教授

    補足アメリカ、日本、欧州を中心にG7でウクライナ支援が強化されるタイミングを見て、ロシアからの強烈な反発…続きを読む

コメンテータープロフィール

服部倫卓

北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授

1964年静岡県生まれ。主な著作に、『不思議の国ベラルーシ ―ナショナリズムから遠く離れてー』、『ウクライナを知るための65章』(共編著)など。趣味は音楽鑑賞(主に1950~1970年代のソウル、ロック、ポップス)と、サッカー観戦(清水エスパルスのサポーター)。

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