旧統一教会のリリースは、一部の民放ワイドショーには事実確認が行われたとは到底思えない内容があるなどと、特定の番組に対する抗議に加えて、安倍元首相の事件で問題が浮上する前に協力していた報道機関を調査し、公表する構えを見せている。このような「恫喝」に屈して、今後の旧統一教会に関して、行うべき報道を「自己抑制」してはならないのは言うまでもない。しかし、これまで行った報道の内容に、根拠が希薄なもの、事実と異なるものがないかどうかは、至急確認する必要がある。もし、若干でも問題があれば、自ら訂正等をすることが必要だ。そして、メディア側で統一教会と関わりを持っていた事実の有無も、各社が至急調査し、その結果を、旧統一教会側から公表される前に、自主的に公表すべきだ。いずれにしても、この「統一教会問題」について、何がどう問題なのか、という点は改めて再検討し、問題の本質を踏まえた取材・報道をしていく必要がある。
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コメンテータープロフィール
1955年、島根県生まれ。東京大学理学部卒。東京地検特捜部、長崎地検次席検事、法務省法務総合研究所総括研究官などを経て、2006年に弁護士登録。08年、郷原総合コンプライアンス法律事務所開設。これまで、名城大学教授、関西大学客員教授、総務省顧問、日本郵政ガバナンス検証委員会委員長、総務省年金業務監視委員会委員長などを歴任。著書に『歪んだ法に壊される日本』(KADOKAWA)『単純化という病』(朝日新書)『告発の正義』『検察の正義』(ちくま新書)、『「法令遵守」が日本を滅ぼす』(新潮新書)、『思考停止社会─「遵守」に蝕まれる日本』(講談社現代新書)など多数。
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