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福井健策

福井健策

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弁護士/ニューヨーク州弁護士(骨董通り法律事務所 代表)

報告

見解何度か書きましたが、曲などの権利とファンクラブの移管は、恐らく極めて難しい作業です。 1万もの曲は、権利の価値算定だけでも難事業で、少なくとも関連する共同出版・共同原盤などの無数の契約書の精査と評価が必要です(全て残っているとしたら、数万通単位か)。加えて、それら膨大の関係者の理解や協力がなければ、単に会社ごと移しても混乱が広がるだけという可能性があり、専門の立場から想像しても気が遠くなる作業です。 そして、いずれにしてもその膨大な適正対価を払える、信頼できる譲渡先が見つからなければ、例えば安く新会社に移せば税務上の大問題になりますね。 各識者も、それが薄々わかっているから「課題もあるだろうがちゃんと情報発信を」と仰っているのでしょうし、それには全く賛成です。が、本当に実行するなら更に時間はかかるだろうとは、予想します。

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コメンテータープロフィール

福井健策

弁護士/ニューヨーク州弁護士(骨董通り法律事務所 代表)

弁護士(日本及びニューヨーク)。骨董通り法律事務所 for the Arts 代表。日大芸術学部・神戸大学大学院・iU・CATで客員教授。専門はエンタテインメント・メディアの法律と契約、著作権法、肖像権・メタバースなど情報法。 内閣府知財本部・文化庁ほか委員。デジタルアーカイブ学会法制度部会長、JPASN常任理事、エンタメロイヤーズネットワーク理事。近著『18歳の著作権入門』(ちくま新書)、『エンタテインメント法実務』(弘文堂・編著)、『ロボット・AIと法』(有斐閣・共著)ほか。

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