見解この件では少なくない方がなぜか、大谷選手が銀行口座を日常すべて自ら管理していたという前提に立っているようですね。しかし日本でも米国でも、個人事業主あるいは法人化した個人事務所のオーナー(大谷はこのいずれかでしょう)が、銀行口座の入出金をスタッフや身近な者に任せることは、ざらにあります。よって、別段高度なハッカー技術などなくても、それ自体には恐らく無理も何もありません。 この件はあまりに情報が少なく、現在は捜査が進展中ですね。私にも真相は全くわかりませんが、この程度の情報で、大谷選手の無関係という説明を「無理がある」と断定することは、名誉棄損などの法的責任につながる恐れがあるため、注意が必要です。
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コメンテータープロフィール
弁護士(日本及びニューヨーク)。骨董通り法律事務所 for the Arts 代表。日大芸術学部・神戸大学大学院・iU・CATで客員教授。専門はエンタテインメント・メディアの法律と契約、著作権法、肖像権・メタバースなど情報法。 内閣府知財本部・文化庁ほか委員。デジタルアーカイブ学会法制度部会長、JPASN常任理事、エンタメロイヤーズネットワーク理事。近著『18歳の著作権入門』(ちくま新書)、『エンタテインメント法実務』(弘文堂・編著)、『ロボット・AIと法』(有斐閣・共著)ほか。
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