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藤野智哉

藤野智哉

認証済み

精神科医

報告

見解他の依存症においてもそうですがこういった話が出るとすぐ「刑務所できちんとした治療を」ということを言う方が出てきます。しかし依存症は自分の意思で治療を決断してもその決意が揺らぎ再燃するほど治療が困難な疾患です。それを、治療する気もなくただ捕まって入ってきた人に無理矢理治療を受けさせたところで嫌々参加し、出所となれば治療を中断して再度行為に及ぶこともあるでしょう。もちろん疾病教育により更生する方もおり重要なことは否定しませんが刑務所での治療費は税金であり現在でも高い新薬は使えなかったり雇える人員にも制限があります。しっかりプログラムを受ければ必ずやめ続けることができる、とありますがそれはプログラムを受ければ辞め続けられるのではなくプログラムを受け続けられる人が辞められる人であるという面もあります。 刑務所や犯罪者に対する実情を語る人の多くは刑務所での治療に関わったことがない点に注意が必要です。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 小川たまか

    ライター

    補足記事の中で「子どもだって気持ちが良いだろう」と自分の加害行為を正当化していたことが語られていますが、…続きを読む

  • 京師美佳

    防犯アドバイザー/犯罪予知アナリスト

    見解守るべきは、加害者の職業選択の自由やプライバシーではなく、子供の安全です。日本版DBSは必要であり、…続きを読む

コメンテータープロフィール

1991年7月8日生まれ。 秋田大学医学部卒業。 精神鑑定などの司法精神医学分野にも興味を持ち、現在は精神科病院勤務の傍ら医療刑務所の医師としても務める。

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