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藤野智哉

藤野智哉

認証済み

精神科医

報告

見解親族や近しい知人との死別は予測され覚悟をしていたものであっても残された人に多大な影響を及ぼします。それが突然予想もできない形で訪れた被害者のお母様や娘さんの心痛は計り知れません。 我々は死別を経験した際、不条理な死へを受け入れられず、怒り、悲しみ、後悔し、言い表しきれない様々な感情が現れたのちに最終的に自身の中で整理し受容をしていきます。これが喪に服す時期に行われることが多く、残された方が未来を生きていくために必要なプロセスでもあります。ただこの事件のように裁判が続き結論が出ていなければ当然整理をつけようにもつけきれない部分が生まれます。判決が出たから心の整理がつき終わり、とならないことは言うまでもありませんが、裁判が長期化すればするほどご遺族の心理的負担は大きくなります。早期にご遺族の心の安寧が得られることを願っています。

コメンテータープロフィール

1991年7月8日生まれ。 秋田大学医学部卒業。 精神鑑定などの司法精神医学分野にも興味を持ち、現在は精神科病院勤務の傍ら医療刑務所の医師としても務める。

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