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藤野智哉

藤野智哉

認証済み

精神科医

報告

提言私は医療刑務所でも勤務していますが知的能力の問題から自身がしたことの罪の重さを理解できないまま受刑をしている方もいます。 これまでは綿密に計画や準備をし実行しなければ成り立たなかった重大な犯罪が、計画や準備と実行役を分けることで計画能力のない人間でも実行可能となりました。そしてその実行役となるのはSNSなどで安易に応募し計画の全容やその罪の重さを知らない人々です。申し込むのが悪い、という自己責任論で終わらせるのは簡単ですが全容を知らないまま言葉巧みに誘導され、個人情報を握られ脅されながら加担している人もいます。 誰もが疑うような怪しい求人に引っかかる方の中には知的障害やグレーゾーンの方もいるでしょう。どんな理由があっても犯罪自体は当然許容されませんが、なぜこういった犯罪が起きどうしたら防ぐことができるのかを考えるためには加害者の中の被害者の部分にも目を向けていくことも必要かもしれません。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 碓井真史

    社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

    見解子供若者にとって、犯罪へのハードルが低くなっているように思えます。昔であれば、見るからに悪い人が悪い…続きを読む

  • 高橋暁子

    成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト

    解説若者がSNS経由で闇バイト投稿を見かけたり、応募する例が増えています。 学生がバイトを求人サイトでは…続きを読む

コメンテータープロフィール

1991年7月8日生まれ。 秋田大学医学部卒業。 精神鑑定などの司法精神医学分野にも興味を持ち、現在は精神科病院勤務の傍ら医療刑務所の医師としても務める。

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