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ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
ブレイディみかこ/新潮社
優等生の「ぼく」が通い始めたのは、人種も貧富もごちゃまぜのイカした「元・底辺中学校」だった。世界の縮図のような日常を、思春期真っ只中の息子とパンクな母ちゃんの著者は、ともに考え悩み乗り越えていく。
書店員の声
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- ジュンク堂書店 新潟店小松薫さん
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現在深刻になっている人種、性別、収入格差などの社会問題を子どもの視点からうまく捉えている。
そのためか内容が重くなり過ぎず、比較的気軽に手に取って読みやすい。
著者の家庭のようにこうした問題について徹底的に話し合える環境がもっと必要だ。
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- TSUTAYA 堺南店大野舞さん
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「誰かの靴を履いてみること」この本は、凝縮するときっとそこに行き着くのだと思う。
つまりは、他人の立場に立って物事を考えてみる、という意味なのであるが、実際やろうとしてもなかなか難しいものだ。
でも、この本の著者と息子は、自身が差別されようとも、他人を思いやる心を忘れず、強く強く生きる。
息子である「僕」はいつも、自分で誰かの靴を履くことを厭わない。どんな理不尽な目に遭おうとも。
なんて、かっこいいんだろう。
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- 宮脇書店 本店藤村結香さん
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恥ずかしくなるぐらいに、学ぶべきことが多い一冊でした!この本をいつでも読める色々な場所に置いて、出来る限り多くの子どもたちに読んでほしいです。
もちろん大人たちにも、読んだ子どもたちと沢山お話が出来るように読んでもらいたいです。日々成長していく子どもたちに負けちゃあ"クール"じゃないですものね。
こんなに「読んでほしい!広めたい、この認識を!」と感じる親子の日常はなかなかありません。
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- マルサン書店 本部小川誠一さん
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「ただただオドロキ! 息子さん、私よりも深く深く考え抜いてる。」
イギリスでの貧富の格差についてはニュースなどで知っているはずだったが、ぜんぜん知らないと同じだった。世界はこれからもどんどん平和になっていくだろう。
だがこの格差やそして差別はこれからも私たちにつきまとう。多感な少年時代をみずみずしく描いた青春小説でもあり、現代イギリスの抱える問題を炙り出した社会小説。なにより随所にちりばめられたユーモアがいい!
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- 石井書店竹下さおりさん
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重いテーマなのに、なぜだか前向きな気持ちになれて希望が湧いてくる、不思議な本。
イギリスの貧困などの社会問題や、日本人の差別意識など、世にはびこる深くて暗い問題を、肝っ玉かあちゃんとナイス息子の登場で、軽く明るいタッチで読ませてくれる。人間の本質的な在り方に思いを馳せることができるので、中高生にも是非読んでほしい1冊。
息子くんのその後も続編で知りたいけど、本人は嫌だろうなあ。
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- 大盛堂書店山本亮さん
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子どもの目線から改めて教えられる生きる上での意識。肌の色が違う、過ごした環境が違う、そして考え方が違う。
その溝を埋めるため、小さな棘を抜くように違いを確認しながら少しづつ前に進んでいく。
自然体な気づきを与えてくれる新たにこの世界に必要な一冊ではないだろうか。
読者の声
情報提供元:ブクログ
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日本人として日本で暮らす日常と、本書で描かれる日常は随分違うものです。にも関わらず、とても共感する場面が多いのは表面的な部分だけでなく、人間という生き物のもっと根っこの部分に触れているからだと思います。
1番心を掴まれたのは、著書と息子が息子の友人であるティムにリサイクルされた制服を渡す場面でした。「良かれと思って相手に向けた善意が、逆に相手を傷つけてしまうかも知れない」そんな思いに囚われて掛けるべき言葉を探してしまう事は誰にでもある事でしょう。
「友だちだから。君は僕の友だちだからだよ。」
とんでもなく複雑な状況だからこそ、こんなにシンプルで屈託のない言葉が人の心を動かすんですね。 - threetailsさん
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日本人として日本で暮らす日常と、本書で描かれる日常は随分違うものです。にも関わらず、とても共感する場面が多いのは表面的な部分だけでなく、人間という生き物のもっと根っこの部分に触れているからだと思います。
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内容としては「イギリスでの中学生子育て日記」なんだろうけど、いま世の中で起きている様々な問題について考えさせてられる本でした。社会の分断はなぜ生まれ、広がり、再生産されるのか、とか。その中で人はどう振る舞うのか、どう振る舞うべきなのかとか。
ちなみにこの本に書かれていることは、他人事ではありません。工場への出稼ぎや農業実習生などで海外からやってきた人が多く、一方で地域経済全体としては停滞し、所得の低い若者が増えつつり、静かに荒廃が進む北関東あたりでは、この本で描かれているのと近い社会がもう到来しつつあるのではないかと思いました。
それにしても。聡明で、視野が広くて、自分がした体験を自分なりに考え、何よりも友達に優しい、作者の息子さん(ほぼ聖人)のような子には、どうすれば育つんだろう? - ぐーたらこさん
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内容としては「イギリスでの中学生子育て日記」なんだろうけど、いま世の中で起きている様々な問題について考えさせてられる本でした。社会の分断はなぜ生まれ、広がり、再生産されるのか、とか。その中で人はどう振る舞うのか、どう振る舞うべきなのかとか。
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差別、いじめ、貧富の差、日本にもある問題。多様性が産む問題はいくらでも挙げられて、移民排斥の流れはその問題への不安からくることは想像に難くない。
ただ、一方で。この、中立的にしなやかに、他者や自己を受け容れている、この子は、日本ではこのように育ったのだろうかと疑問に思う。
問題がありながらも、足元一歩一歩課題を解決しよううとしている大人の背中を見ながら、自分自身も日々葛藤したり悩んだり折り合いをつけながら生きているからこそ、こんなチャーミングな子に育ったのだとも思う。
娘が生きていく日本は、きっと今まで以上に多様な日本になる。それは、しっかり大人がサポートし、大人自身が背中で、問題に対する姿勢を見せさえすれば、ギフトになりうるのだと思う。 - さなえさん
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差別、いじめ、貧富の差、日本にもある問題。多様性が産む問題はいくらでも挙げられて、移民排斥の流れはその問題への不安からくることは想像に難くない。
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安楽死を遂げた日本人
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吃音 伝えられないもどかしさ
出版社からのコメント
<日本に100万人もいるのに、彼らを孤独に追いやる「どもる」ことの軋轢とは。>頭の中に伝えたい言葉ははっきりとあるのに、相手に伝える前に詰まってしまう----それが吃音です。店での注文や電話の着信に怯え、伝達コミュニケーションがうまくいかないことで、離職、家庭の危機、時に自殺にまで追い込まれることさえある......自らも悩んだ著者が、丹念に当事者たちの現実に迫るノンフィクションです。 -
牙 アフリカゾウの「密猟組織」を追って
出版社からのコメント
アフリカで、年間3万頭以上のゾウが、牙を抉り取られて虐殺されている。密猟者の目的は「象牙」だ。元アフリカ特派員の筆者は、国際密猟組織の中枢への取材を始める。密猟で動いたカネが過激派テロリストの資金源になっている実態に迫り、背後に蠢く中国の巨大な影を見つける。そして問題は、象牙の印鑑を重宝する私たち日本人へと繋がっていく。虐殺の「真犯人」とは誰なのか――。第25回「小学館ノンフィクション大賞」受賞作。 -
ストーカーとの七〇〇日戦争
出版社からのコメント
「週刊文春」連載時から大反響を呼んだ、筆者自身のストーカー被害をめぐるリアルドキュメント。ネットで知り合った男性との交際から8ヶ月、別れ話を機に恋人はストーカーに豹変します。執拗なメール、ネットでの誹謗中傷......悪夢の神経消耗戦が始まります。警察対応の現実から、弁護士とのやりとり、示談交渉の落とし穴まで、知られざる被害者側の実態を記し、ストーカーの医学的治療の必要性を問いた迫真のノンフィクションです。 -
東京貧困女子。彼女たちはなぜ躓いたのか
出版社からのコメント
普通を求めて風俗で働く女子大生、理不尽なパワハラに耐える派遣OL、離婚を機に転落した高学歴シングルマザー...、様々な貧困女性の声なき声を、3年間にわたり聞き続けた。今、東京だけでなく、地方でも、貧困に喘ぐ声が広がっている。解決策は簡単には見つからない。でも、彼女たちの声を聞くことはできる。本書を、貧困を自分事として考えるキッカケにしてほしい。著者、編集者、そして話をしてくれた彼女たちも、そう願っている。 -
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
出版社からのコメント
<大人の凝り固まった常識を、子どもたちは軽く飛び越えていく>優等生の「ぼく」が通う元・底辺中学校は、毎日が事件の連続。人種差別丸出しの美少年、ジェンダーに悩むサッカー小僧。時には貧富の差でギスギスしたり、アイデンティティに悩んだり......。世界の縮図のような日常を、思春期真っ只中の息子とパンクな母ちゃんの著者は、ともに考え悩み乗り越えていきます。落涙必至の等身大ノンフィクションです。
あなたの知らないリアルをもっと。読書好きで知られる著名人のみなさまに、
おすすめのノンフィクション本を教えていただきました。
私たちがいかに「自分と同じコミュニケーション方法」を無意識に他人に強いていたのか、もっと言えばそういうものしか信じようとしなかったのかを痛感させられ、これまで見えなかった世界が見えるようになる、胸が苦しくなるほどに美しい文章です。
ノンフィクション本にまつわるインタビューや対談を掲載。
書店員さんや出版社などの熱い思いをお届けします。
新刊として発売されたさまざまなノンフィクション本の中から、
全国の書店で働く書店員の投票で決まります。
この機会に、ノンフィクション本を手にとってみませんか。
スケジュール
- 2019年6月
- 一次選考スタート
- 2019年7月
- 一次選考締め切り
- 2019年8月1日
- ノミネート作品発表、最終選考(二次選考)スタート
- 2019年11月上旬
- 大賞作品発表
対象作品
2018年7月1日から2019年6月30日の間に、日本語で出版されているノンフィクション作品全般
(※海外作品の翻訳本は除く)
副賞
賞金(取材支援費):100万円
なぜYahoo!ニュースは、いまノンフィクション「本」を応援するのか
ノンフィクション本を読むことで、わたしたちの視野はひろがります。
世の中で起きたことを伝えるため、実際に足を運び、見聞きして、
調べているからこそのおもしろさがそこにはあります。
しかし、その取材・執筆の過程では時間やお金がかかることが珍しくありません。
著者は知力をふりしぼり、時には体を張るケースもあります。
Yahoo!ニュースに配信される1本1本の記事にも同様に労力がかけられています。
毎日の配信記事と同様、ノンフィクション本の書き手の思いも伝えたい。
また、読者のみなさまにより深く「知る」ことのおもしろさを感じていただきたい。
だからYahoo!ニュースは、日本全国の書店員さんが選ぶ
「Yahoo!ニュース|本屋大賞 ノンフィクション本大賞」を設けました。
すばらしいノンフィクション本を応援することで、読者のみなさまと出会う機会を
増やすお手伝いができればと考えています。
出版社からのコメント
ある日、筆者に一通のメールが届く。〈寝たきりになる前に自分の人生を閉じることを願います〉。送り主は神経の難病を患う50歳女性。筆者が過去取材したスイスの安楽死団体への入会を望む。昨年9月、実際に彼女に面会すると、「安楽死は私の最後の希望の光」と言われた。一方で筆者は思う。あの笑顔と知性があれば絶望から抜け出せるはず――。患者、家族、筆者の葛藤をありのままに描き、日本人の死生観を揺さぶるドキュメント。