NTTドコモ障害の原因は「IoT関連のネットワーク工事トラブル」「輻輳が発生したため制限をかけた」
25時追記:まだ全国でNTTドコモで繋がりにくい状況が続いています。下記で書いていますが、輻輳によるネットワークコントロール(通信制限)をおこなっているためです。
10/14の17時頃から起きていたNTTドコモの障害は、19時59分に復旧しました。
原因についてNTTドコモに聞きました(22時10分)
「IoT関連工事で想定と異なる挙動が起きた」
Q:主な原因は何でしょうか?
NTTドコモ広報「当初から予定していたIoT関連のネットワーク工事(東京で行っていたとのこと。ドコモ広報23時10分追記)を行ったところ、想定していたものと異なる挙動が出てしまった。そのためネットワークを元に戻す『切り戻し』をしたが、その際にIoT機器の位置情報の信号が集中したため輻輳(ふくそう)が発生した」
Q:その輻輳によって通信制限をかけたのでしょうか?
「IoT機器の位置情報の信号による輻輳で、通信回線全般に支障が出た。そのため非常通信を守るため、ネットワークコントロールを行っていた」
とのことです。
24時4分追記:まだ輻輳が続いているため、データ通信・音声電話のネットワークコントロール(通信制限)は現在も行っている。対象は全国(ドコモ広報による)
通信が集中してパンクする「輻輳(ふくそう)」
輻輳とは、電話や通信が集中したときに起こる飽和状態のこと。いわば回線がパンクするため、スピードが遅くなる・接続が安定しないなどのトラブルが発生してしまいます。
そのため電話会社では輻輳が起きると、あえて通信・通話に制限をかけ(ネットワークコントロール)、110番などの非常通信を優先してつながるようにします。
今回の例でいうと
1:まずIoT関連のネットワーク工事トラブルで輻輳が発生
2:輻輳によるパンクを避けるために発信制限・通信制限をかけた
というステップで障害が起きたと考えていいと思います。
災害時にも安否確認の電話などで輻輳が起きるため制限をかけることがあり、それに似た状況かもしれません。
想定と異なる挙動がなぜ起きたかが不明
根本的な原因は、IoT関連のネットワーク工事で「想定と異なる挙動」が起きてしまったことにあります。
IoT機器は工場やオフィスなどで使われているセンサーなどの機器のこと。通信が止まってデータを送れなくなると、その時にたまった位置情報などのデータを、復帰後に送ろうとするため通信が多く発生すると思われます。
なぜ想定と異なる挙動になり、通信ができなくなったのか、今後の調査が待たれます。