誰でもアウディを使ってドライビング・レッスンが受けられる!
アウディジャパンは2016年より、アウディ・ドライビング・エクスペリエンスを開催する。これはアウディのオーナーでなくとも参加できるアウディ車を用いたドライビング・レッスンで、海外開催を含む年間12回が予定されている。3年前まで開催されていたプログラムが復活した形となる。
プログラムはウインタードライビング、アクティブセーフティ、アウディスポーツと開催回によって内容が異なる。参加料は回によっても異なるが、ウインタードライビングは8万5000円で1回の定員が16名。アクティブセーフティは6万円で1回の定員が16名。アウディスポーツは8万円で1回の定員が30名となる。また海外(欧州)開催となる3回に関しては35〜60万円で10〜12人の定員となる。
内容的には、アクティブセーフティでは運転中に起こりうる危険な状況を特設コースで体験して、その原因と対処法をまなぶ。ウインタードライビングでは雪道での運転をまなぶのは当然として、日常では体験できないダイナミックな走行等も含まれる。またアウディスポーツでは、タイムトライアル等も行うプログラムとなっている。
特徴なのは、少人数制で参加者1人1人に対して丁寧に時間をかけてインストラクションしてくれること。また通常ではインストラクターはトランシーバー等で外から支持を出すのが基本だが、このレッスンの場合はなるべくインストラクターが同乗するという手厚い内容となっている。そして使用するクルマはアウディジャパンが用意した最新モデルとなるため、それを1日使ってドライビングをまなべると考えれば8万円程度は安いといえるだろう。
またアウディは2016年からアウディのオーナー向けとして、アウディ・レース・エクスペリエンスを年に六回開催する。これはスポーツドライビングの基本とサーキットの走り方を「トレーニングセッション」でまなび、サーキットトライアルに参加できる修了証を与える。さらに「サーキットトライアル」では、タイムトライアル形式のプログラムが予定されている。
トレーニングセッションは参加費が6万円で定員が30人。サーキットトライアルは参加費が8万円で定員が30人となっている。
ドイツのブランドは、こうしたドライビング・レッスンを開催することでオーナーのドライビング技術向上や安全意識の向上を図るのに加え、最新モデルに触れてもらうことで次の購入動機を作るなどして販売にもつなげている。
この他にもメルセデス・ベンツ日本が開催するAMGドライビング・エクスペリエンスや、長い歴史を持つBMWのドライビング・エクスペリエンス等があり、各社とも毎回定員をオーバーする人気となっている。
一方で日本の自動車メーカーでは、ここまで体系立ててドライビング・レッスンを開催しているところは皆無という状況だ。この辺りにも、ユーザーにのブランドに対するロイヤリティの違いが生まれる要因にもなっている。また同時に自動車の文化的な側面を醸成していく意味でも、こうした取り組みは重要。しかしながら日本の自動車メーカーは、販売に即効性がないこうしたイベントに価値を見出せずにいる。そう考えると日本の自動車メーカーにも是非取り組んでほしいものだ。