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HSPと不安症の「関係性」について『特徴』や種類についてご存知ですか!?

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

私は普段、精神科での外来を行い、インスタやvoicyにてHSP気質に関する発信を行なっています。インスタにも遊びにきてね(外部リンク)

不安や恐怖は誰にでもある感情ですが、その感情が極端に強く、日常生活に支障が出てしまうことを「不安症」といいます。

HSPと不安症は基本的に異なりますが、共通点も多く、HSPの人が不安症の症状を発症することも珍しくありません。

今回は不安症の特徴や治療法、不安症と上手く付き合うための対処法について紹介します。

不安症とは?

不安症とは、強い不安や恐怖を感じて精神的につらくなり、日常生活に支障をきたすような疾患のことです。

不安症は「不安障害」と言われていましたが、「障害」という呼び方から重篤な病気が想起されやすいため、最近では「不安症」と呼ばれることも増えてきています。

不安症には以下のような疾患が含まれます。

  • 社交不安障害
  • パニック障害
  • 広場恐怖障害
  • 強迫性障害
  • 全般性不安障害

不安症には「〜障害」「〜不安症」のほかにも「〜恐怖症」があり、不安だけではなく恐怖も対象になっています。

何らかの不安や恐怖によって生活に支障が出ている状態が続いている人は、不安症の可能性が十分にあるので医師に診断を受けた方が良いでしょう。

不安症の症状の特徴とは?

「生活に支障が出るレベル」で不安や恐怖によって行動に制限がかかったり、睡眠障害や疲労などで心身の不調が続いている場合は不安症である可能性が高いです。

以下のような症状や兆候がある場合は注意が必要です。

  • 大勢の前で話すことに不安を感じる
  • 公共の場で食事をすることが苦手
  • 人に見られながら勉強や仕事ができない
  • 人に見られている中で字を書くと震える
  • 電話をするときに動悸がして声が震える
  • 公衆トイレで用を足すとき緊張してしまう
  • 人から注目を浴びることが苦手
  • 誰かを誘うことに不安を感じる
  • 上司や社長など、権威のある人と話すと震えてしまう

人前で発表をするときに緊張することは誰にでもあることですが、不安症の人の場合、普通の人よりも過度に強い不安や恐怖を感じて心身に不調が出てしまいます。

不安症の種類について

不安を感じる対象や症状の出方は個人によってさまざまです。

ここでは、代表的な不安症の症状について紹介します。

①パニック障害

理由もなく突然激しい不安感に襲われ、眩暈や心臓がドキドキする、息苦しさを感じるなどといった状態になることをパニック障害といいます。

ほかにも異常に発汗する、体が震える、自分をコントロールできない感覚になるなど症状は多岐に渡ります。

一度パニック障害を経験した人は、その苦しさや恐怖から「また発作が起きたらどうしよう」という心配に常に苛まれています。

電車や人混みを避けるようになったり、エレベーターなどの閉塞的な場所を避けるなど行動に制限が出てしまう人もいます。

②社交不安障害(SAD)

社交不安障害は、人とコミュニケーションを取ることや人が集まる場所に行くことに苦痛を感じます。

恐怖のあまりパニック障害を併発することもあります。

人前で失敗して恥ずかしい思いをしたり、何かしらのトラウマをきっかけとして発症する人が多いです。

自分に自信がない人や自己肯定感が極端に低い人にも、この社交不安障害が現れる傾向があります。

症状が重くなると、買い物や外出が出来なくなったり、職場に行けなくなるなどの影響が出る恐れがあります。

③強迫性障害

ある一つの行為を自分で分かっていてもやめることが出来ず、繰り返してしまう病気を強迫性障害といいます。

たとえば、「繰り返し手を洗い続ける」「鍵を閉めたか何回も確認する」「出かける前に火の元の確認をする」などといったものがあります。

これらの行為がやめられず確認に時間がかかってしまうので、仕事や約束に遅刻したり日常生活に支障が出ることがあります。

④全般性不安障害(GAD)

特定のものに対して不安を感じるというよりは家族や友人、職場に対して漠然と不安や心配を覚え、その症状が半年以上続いた状態のことを全般性不安障害といいます。

不安が持続することから集中力が低下し、疲れやすい、落ち着きがない、イライラする、常に身体が緊張する、眠れないなどといった症状が見られるのが特徴です。

気分が晴れない状態が続くので、うつ病やパニック障害を併発する可能性があります。

HSPと不安症の関係は?

HSPは感受性が高く、刺激を受けやすい気質を持っている人のことで、不安症とは異なります。

しかし、疲れやすい体質や人の目を気にしやすい気質から不安症を発症してしまう可能性はあるでしょう。

HSPも不安症も共に生活を送る上で「生きづらさ」を感じている点は同じなので、共通点も多く見られます。

不安症とうまく付き合うための対処法

リラクゼーション法と呼吸法を取り入れる

リラクゼーション法とは、意識的に筋肉を緊張させてから力を抜き、脱力する方法です。

一つずつ筋肉を意識しながら緊張と弛緩を繰り返して、リラックス状態を身につけることが出来ます。

呼吸法を一緒に取り入れて、「吸うときに力を入れる、吐くときに力を抜く」ことを意識しましょう。

リラックス状態を作り出し、呼吸に意識を集中することで緊張や恐怖を和らげる効果が期待出来ます。

生活習慣や食事内容を改善する

普段の何気ない生活習慣や食事内容を意識して改善することで、不安を和らげることができます。

カフェインは興奮物質の一つなので、なるべく控えた方が良いでしょう。

なぜかというと、カフェインは交感神経が刺激され脳内を緊張状態にする働きがあるので不安症の人は特に控えた方が無難です。

コーヒーの他にも栄養ドリンクや緑茶などにもカフェインが含まれているので、飲み物を買うときには意識してみると良いかもしれません。

また、体内リズムを整えることも不安を和らげるために必要なことです。

体内リズムを整えて心身のストレスを軽減させることで、不安が緩和されます。

何に対して不安を感じるのか考えてみる

不安を感じたりメンタルに不調が出ている場合は、大元になる原因が潜んでいるはずです。

何に対して、不安を感じるのかを考えてみましょう。

仕事が終わらずに焦ってしまった、上司と話しているときに嫌な思いをした、などという原因に思い当たるかもしれません。

または、これまで生きてきた中で正当な評価を得られなかった、劣等感が強い、自己肯定感が低いといった原因があるかもしれません。

思い当たる原因を紙に書き出して、自分が何に苦しんでいるのか向き合うことが大切になります。

カウセリングを受けるのも一つの方法になるので、一人で悩まずに専門機関を利用しましょう。

不安症の原因と治療法

不安症の原因は明らかになっていませんが、家族に不安症の人がいることや持って生まれた精神的な気質、環境的なストレス、幼い頃に受けた心の傷など複数の要因が複雑に絡み合って発症する可能性があると考えられています。

また、パニック障害を持っている人がうつ病を発症するなど精神病を併発しやすい特徴があります。

不安症以外の精神疾患を併発すると長期化に繋がりやすいので、日常生活に支障が出ている場合は早めに精神科などの専門の医療機関に相談することが大切です。

治療法は大きく分けて、「薬物療法」と「精神療法」があります。

薬の服用や治療方針に不安や疑問がある場合は、遠慮せずに医師に相談しましょう。

まとめ

不安症について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

不安の感じ方や対象は人それぞれなので、医師と相談しながら個人個人に合った治療を進めていかなければいけません。

不安症を発症してしまった場合は、症状緩和に向けて医師の指導のもと焦らずに適切な治療やメンタルケアをすることが大切です。

不安や恐怖は誰にでもある感情の一つですが、日常生活に支障が出ている場合は迷わず病院を受診してくださいね。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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