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PGAツアー、PIF、ウッズがNY入り、「今度こそ前進するのでは!?」と高まる期待 #ゴルフ

舩越園子ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授
(写真:ロイター/アフロ)

「PGAツアーとPIF、タイガー・ウッズが、ついにNY(ニューヨーク)に集まっている」「PGAツアーとPIFの統合あるいは協調に向けた交渉は、今度こそ前進するのでは!?」と、米メディアが一斉に報じ、朗報が期待されている。

「NYに集まっている」とはいえ、米ESPNによれば、確認できているのは、3者のプライベートジェットのフライト記録だそうで、3者がニューヨーク入りしていることは確かだが、ウッズはNYでチャリティ・イベントに参加していたという情報もある。

だが、米スポーツイラストレイテッドは「3者の交渉は9月10日から数日間、続けられる」と、すでに報じている。

PGAツアーのジェイ・モナハン会長とリブゴルフを支援するサウジアラビアの政府系ファンド「PIF(パブリック・インベストメント・ファンド)」のヤセル・ルマイヤン会長は、2023年6月に統合合意を発表した。

だが、PGAツアー選手から「一方的すぎる」「何も聞いていない」と激怒され、以後、PGAツアー側の交渉の権限は、選手理事へ、さらには新設された交渉分科会へと移された。しかし、具体的な進展はいまなお見られず、進捗状況すら明かされていない。

交渉が遅々として進まなかった間、PGAツアーは米コンソーシアムの「SSG(ストラテジック・スポーツ・グループ)」とパートナーシップを結び、PGAツアー・エンタープライズを創設。

PIFとの交渉を行なう交渉分科会のメンバーには、ウッズ、ローリー・マキロイ、モナハン会長らのほか、このPGAツアー・エンタープライズの役員2名を加えた合計7名とされている。

そもそもPGAツアー・エンタープライズは、昨年6月に電撃発表された統合合意の中では、PGAツアーとPIFがともに立ち上げるものとされていた。しかし、いつの間にか、そのPGAツアー・エンタープライズが、PGAツアーとSSGによって創設されたことで、蚊帳の外に置かれたPIFは「焦っている」と報じられる一方で、「まるで気にしていない」「リブゴルフを独自に進める意向を強めている」とも伝えられている。

その一方で、選手たちの間からは、分断状態にあるPGAツアー選手とリブゴルフ選手が同じ舞台で戦える機会を切望する声も上がり始めている。

交渉分科会のメンバーであるマキロイは、プレーオフ最終戦のツアー選手権で「今年6月以降、交渉のための活動も会合も連絡もない」と明かし、焦燥感を強めていた。

そんな中、ようやくPGAツアーとPIF、そしてウッズらが動きを見せたことは、「今度こそ、何かが決まるのではないか?」と想像され、朗報が期待されている。

ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授

東京都出身。早稲田大学政経学部卒業。百貨店、広告代理店勤務を経て1989年に独立。1993年渡米後、25年間、在米ゴルフジャーナリストとして米ツアー選手と直に接しながら米国ゴルフの魅力を発信。選手のヒューマンな一面を独特の表現で綴る“舩越節”には根強いファンが多い。2019年からは日本が拠点。ゴルフジャーナリストとして多数の連載を持ち、執筆を続ける一方で、テレビ、ラジオ、講演、武蔵丘短期大学客員教授など活動範囲を広げている。ラジオ番組「舩越園子のゴルフコラム」四国放送、栃木放送、新潟放送、長崎放送などでネット中。GTPA(日本ゴルフトーナメント振興協会)理事。著書訳書多数。

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