「政府の政策」や「国会での議員活動」などを監視するNPO 『万年野党』を設立!
=★田原総一朗氏はじめ、政府内外の政策現場のプロが並ぶ★
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「政府の政策」や、「国会での議員の活動」などを監視する存在として、今年1月に、特定非営利活動法人「万年野党」(以下、NPO法人「万年野党」)を立ち上げた。
会長は、ジャーナリストの田原総一朗氏、理事長は宮内義彦 オリックス会長。アドバイザリーボードには竹中平蔵 慶応義塾大学グローバルセキュリティ研究所所長、高橋洋一 嘉悦大学教授、理事には、岸博幸 慶應義塾大学教授、磯山友幸 経済ジャーナリスト、原英史 株式会社政策工房代表取締役社長などといったメンバーで、政策提言と政策監視などを行う。
★日本に政策監視ができる存在を★
「政策監視NPO」というコンセプトで、NPO法人「万年野党」を設立した背景には、「政府の監視」機能が、現在の我が国では十分に果たされていないという事がある。本来、こうした役割は、野党や場面によってはマスコミが果たすべきだが、残念ながらいずれも十分に機能しているとはいえない。この結果、政府が自己増殖し、民間への過剰な介入や規制を行ない、活力ある経済社会の実現が阻まれるといった問題が生じているともいえる。こうした状況を打開するため、本来野党などの果たすべき監視機能を補完する、いわば「国会外の万年野党」ともいうべき存在を創ろうというのが、NPO法人「万年野党」である。
★秋の臨時国会では多くの政策提言を実施★
万年野党の具体的な活動は、大きく2つ。1つ目が「政策の監視と対案の提示」、もう1つが「国会議員の評価」である。
まず、「政策の監視と対案の提示」についてだが、抽象的な監視や提言ではなく、具体的な政策分野ごとに、専門家とともに政府の政策活動の分析、検証などといった監視のほか、これまでも緊急提言など対案提示を行なってきた。設立前の任意団体としてだが、昨年秋の臨時国会の際には、国会内で「公務員制度改革」「会社法改正」「タクシー規制」「医薬品ネット販売規制」「東電処理」「地方議会の被選挙権」の6テーマについて、民間人有志による提言活動のプラットフォームを提供し、国会議員やメディア関係者向け説明会を開催した。
また、自治体の政策監視の立場からも、都知事選の際には、天下り利権に関する調査結果と都知事選立候補者への公開質問を行い、発表。
今後も、「選挙制度改革」についてなど、国会内や政府の中ではなかなか議論されにくい、また、シガラミの中であるべき姿が見出しにくい課題など、本質的な課題解決政策の提示など、さらに様々な活動を行っていく予定だ。
★三ツ星で国家議員を評価★
2つ目の活動である「国会議員の評価」については、本来、政府の監視機能を果たすべき国会議員が、その役割を果たしているかどうか、国会での活動を評価しようというものだ。具体的な活動として、まず、『国会議員三ツ星データブック』の発行がある。レストランガイドの様に、国会議員を三ツ星で評価したもので、質問回数、議員立法件数、質問主意書件数といった国会議員の国会での活動データを客観的に評価している。これまでに形を進化させながら、4回の発行を行い、最近では、☆獲得議員らが自らのブログ、Facebook、Twitterなどに書いてくれる様にもなってきた。こうした評価も含め、国会議員に対して国民の目を意識させる事が重要だと考えている。
また同時に、国会議員の質問の「質」の評価についても『国会議員質問力評価』を実施している。1月から始まった通常国会では予算委員会での質問に焦点をあて、現在実施中だ。同僚である国会議員、相手側である官僚(元官僚)、さらに政策専門家に加え、今年からは、有権者自身も投票できる形にし、多角的な面から国会での質問の評価を始めている。こうした試みが、「テレビに出ている国会議員が一流」という誤解から、実際に国民の為の議員活動をしている国会議員は誰かと評価する様に変わればと思っている。
★エコノミストや政策専門家とのランチも★
万年野党では、会員になってもらうと、こうした『国会議員質問力評価』への参加のほか、アカデミーヒルズで行った堺屋太一氏、竹中平蔵氏、宮内義彦氏ら、岸博幸氏によるシンポジウムなどの動画や資料についての共有、先述の『国会議員三ツ星データブック』(定価1,500円+税)の配布。さらに、日本有数のエコノミストや政策専門家たちと10名程度でテーブルを囲み、意見交換する『エグゼクティブランチ』なども企画している。4月9日には、竹中平蔵氏と岸博幸氏をゲストにこの『エグゼクティブランチ』を行う予定であり、是非、読者のみなさんにも応募いただければと思う。
今回は、初回という事もあり、NPO法人「万年野党」の紹介がベースになってしまったが、これから毎週、この場を使わせてもらって、「万年野党」の行っている、政策提言やシンポジウムの様子、国会議員の評価や解説など、有権者一人ひとりが、「政府の政策」や「国会議員の活動」を監視していく仕組みにやキッカケにしていければと思っている。
是非、継続的に購読いただくとともに、ご意見などもいただき、議論していければと思う。
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事務局長 高橋亮平
※ 記事は、現代ビジネス2014.3.17「万年野党」活動日誌より