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【日立市】大久保鹿嶋神社で400年以上続く伝統神事「流鏑馬」が10月29日(火)に開催されます!

やむ83地域ニュースサイト号外NETライター(日立市)

毎年10月29日に大久保鹿嶋神社で行われている流鏑馬神事が、今週火曜日に執り行われます。

大久保鹿嶋神社は大久保町に鎮座する神社で、御祭神には「武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)」が祀られています。400年以上今なお続く県内でも珍しい「流鏑馬」や、県の天然記念物にも指定されている推定樹齢550年以上と言われる「駒つなぎのイチョウ」があることでも知られています。

日立市公式ウェブサイトによると、鹿島神社流鏑馬は「中世に茨城県北地方を支配した佐竹氏からの崇敬が厚く、神事流鏑馬は佐竹氏が奉納したことが始まり」と言われている五穀豊穣を願う秋の例大祭です。2019年1月には市無形民俗文化財に指定されています。

一の鳥居と参道。こちらで流鏑馬が行われます。
一の鳥居と参道。こちらで流鏑馬が行われます。

今回は流鏑馬神事での一連の流れについて、同神社宮司の奥様にご説明を頂きましたのでご紹介します。

鹿嶋神社流鏑馬

①10:00~ 潮垢離(しおごり)

始めに河原子海岸で身を清める儀式が行われます。河原子海岸には、神主さんがかぶる烏帽子(えぼし)に形がそっくりなことに由来する「烏帽子岩」があります。そのそばに祭壇を作り宮司、八幡太郎役の射手と馬、氏子さんらが集まり御祈祷。その後、射手さんが馬に乗って海の中を歩き身を清めます。

潮垢りが終わると、下孫神社へのお祓いを受けて神社に戻ります。お昼を挟み、今度は馬が参道の入り口にある一の鳥居からニの鳥居までの階段を一気に駆け上がり、流鏑馬の御祈祷となります。

二の鳥居へと続く階段
二の鳥居へと続く階段

急な階段を駆け上がるのは馬にとっても大変で尻込みする馬もいるようですが、駆け上がっていく様子は見ごたえがあるそう。

②14:30~ 流鏑馬

祭典の後、流鏑馬に移ります。海側に3カ所の的が設けられます。それを階段側から一の鳥居の方へ歩く馬の上から、射手さんが3つの的に向かって矢を放ちます。それを3度繰り返し、計9回の騎射が行われます。

参道の右側3カ所に的が設置されます。
参道の右側3カ所に的が設置されます。

八幡太郎役となる射手さんは氏子さんの中から選出されています。馬に乗れて、かつ弓道も出来る方しか騎射できないため役が出来る方も限られており、射手さんは数年間続投されることが多いそうです。

③15:00~ 子ども流鏑馬

続いて子ども流鏑馬が行われます。立派な兜と陣羽織に身を包んだ数人の子供が、1人3回ずつ的に向かって矢を放ちます。

事前練習をしてきた子供たちは、地域の人々が見守る中での大役に、成功したときには家族みんなで喜び合うそう。守られ続けてきた伝統文化はこうして次の世代へと継承されていくのですね。

その後、御本殿脇の銀杏の実をお護符として撒き流鏑馬神事は終了となります。

鹿嶋神社と地域の歴史がわかる映画も

また神社では、氏子有志「稲穂会」の方々が地域の歴史や文化を後世に伝えるために製作した「鹿嶋神社と大久保ー歴史と祭りと村の人々ー」というDVDも販売されています。

同神社の歴史や祭事、東日本大震災以前から撮られたという地域の映像等が残されており、今は亡き懐かしい人の姿が見られるかもしれませんよ。まだ少し在庫があるそうですので、ご希望の方は神社までお問い合わせくだい。

神社の駐車場は、社務所のすぐ向かい側にありますので、遠方の方はこちらをご利用ください。お時間のある方は、伝統ある流鏑馬をぜひ見に行ってみてくださいね。

【施設情報】
「大久保鹿嶋神社」
茨城県日立市大久保町2-2-11
電話:0294-33-2025
公式Instagram

地域ニュースサイト号外NETライター(日立市)

日立市に越してきて数年。過ごしやすく面白い街なのに、市民でさえその魅力に気づいていない!?山も海も、楽しいイベントやお洒落なカフェ、がっつりグルメなどなど魅力満点の日立市。そんな市内のイベントやお店についてご紹介していきます!

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