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リブゴルフのグレッグ・ノーマン、CEOから外されたら「隠居の椅子」はあるのか!? #ゴルフ

舩越園子ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授
(写真:REX/アフロ)

リブゴルフを率いているグレッグ・ノーマンCEOが、その職を解かれそうな雲行きになりつつある。

米スポーツビジネスジャーナルによると、リブゴルフを支援するサウジアラビアの政府系ファンド「PIF(パブリック・インベストメント・ファンド)」は、英国ロンドンを拠点とする人材コンサルティング会社「オジャーズベルンソン」と契約を結び、ノーマンに代わる新たなCEOの候補者探しを行なっているという。

すでに数名の候補者が挙がっているとのことで、個別の交渉が行なわれていると見られている。

スポーツビジネスジャーナルによると、PIFがオジャーズベルンソンに依頼してエグゼクティブ人材を探すのは、今回が初めてではなく、すでに実績に基づく信頼関係が築かれているとのこと。また、ゴルフ以外のスポーツビジネス分野においても、オジャーズベルンソンによるエグゼクティブ人材の紹介には定評がある。

さらに同誌は、ノーマンがCEOの座から外されることになったとしても、株主やシニア・ディレクターといった別の肩書きでリブゴルフに残り、発言権や影響力も、ある程度は残るのではないかと見ているが、米メディアの中には、ノーマンの力量不足による「左遷」と厳しく見る向きもある。

2023年6月にPIFのヤセル・ルマイヤン会長とPGAツアーのジェイ・モナハン会長が統合合意を一方的に発表した際、水面下の交渉の場にも、電撃的発表の場にも、ノーマンの姿は無かったため、「ノーマンはリブゴルフのリーダーとしての立場から、実質的には外されている」という見方が広がっていた。

その後、両者の交渉が遅々として進まず、いまだに交渉が成立していないことに対しても、「ノーマンのリーダーシップはどこにも見られない」と言われ続けている。

昨今も“ノーマン不在”の状況は変わらず、PGAツアーとPIFの重役たちがニューヨークに集結してミーティングを開いた際もノーマンの姿は見られなかった。

欧州のDPワールドツアーのダンヒル・リンクス選手権にルマイヤン会長やモナハン会長らがアマチュアとして出場し、ローリー・マキロイらとペアを組み、“ゴルフ談義”を行なった際もノーマンは不在だった。

そう考えると、ノーマンがCEOの職を解かれるという見方は、「さもありなん」。気になるのは、その後の「隠居」の椅子がノーマンに用意されるかどうかである。

ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授

東京都出身。早稲田大学政経学部卒業。百貨店、広告代理店勤務を経て1989年に独立。1993年渡米後、25年間、在米ゴルフジャーナリストとして米ツアー選手と直に接しながら米国ゴルフの魅力を発信。選手のヒューマンな一面を独特の表現で綴る“舩越節”には根強いファンが多い。2019年からは日本が拠点。ゴルフジャーナリストとして多数の連載を持ち、執筆を続ける一方で、テレビ、ラジオ、講演、武蔵丘短期大学客員教授など活動範囲を広げている。ラジオ番組「舩越園子のゴルフコラム」四国放送、栃木放送、新潟放送、長崎放送などでネット中。GTPA(日本ゴルフトーナメント振興協会)理事。著書訳書多数。

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