【厚木市】日本一小さな牧場『Bocca』愛情たっぷりジャージー牛の驚くほど濃厚なミルクとチーズ
日本一小さい牧場と聞いただけで好奇心が抑えられなかったボッカさん。そこは意外なことに住宅街からすぐ近くの田園風景の中にありました。
今はジャージー牛3頭、乳用種の羊4頭をおよそ1000平方メートルの敷地で、オーナーの河内さんがひとりで飼育しています。
Booca(牧歌)
ココが入り口
まず迎えてくれるのがヤギさん親子。でもこのヤギさんたちはBoccaに仮住まい中とのことで、他に飼い主さんがいらっしゃるそうです。
ラズベリーが甘くて美味しかった!
これはホップらしい。初めて実物見ました。
他にも、触ると手がカレーの香りになるハーブや甘味料のステビアなど珍しい植物がたくさんありました。
ミツバチさんもいましたよー! こちらの養蜂箱もお知り合いに場所を貸してるようです。
戻ってきたミツバチさんたちで、まわりはまさに「ぶんぶんぶんハチがとぶー♪」状態です。
羊のチーズ
羊さんたちは日本では珍しい乳用種とのこと。羊のチーズを作りたくて飼っているそうですが、乳量が少なく羊のチーズは希少らしいです。
ジャージー牛
そしてこちらがジャージー牛さん。
実はオーナーの河内さんが戻るより前に牧場に着いてしまったので撮影しながら待っていましたが、驚いたことに河内さんの軽トラが道の遥か向こうに見えただけで牛さん全員がそっちに注目!
なんでわかるんだろ〜?? 牛さんたち河内さんのことが大好きなんでしょうね!
牛さん、とっても人懐っこくてかわいいんです!
3頭いるジャージー牛の手前がお母さんのじゃい子。あとの二頭は娘のふじ子(中央)とまる子(左奥)だそうです。
左手の小屋の上に登ってみると。
上から見ると、小屋の向こう側はこんなかんじ。
せわしなく働く河内さんのあとをついて回る羊さんたち。ほほえましい光景です。
河内さんの原点
この日も昼過ぎまで本業の酪農関係の仕事をしてきたという河内さんは、息つく間もなく牧場での仕事をこなしながら「こっちは趣味で楽しんでやってます。」と。
そんな河内さんの原点は小学校の時に参加した北海道へのサマーキャンプ。その時に飲んだ牛乳の美味しさが忘れられず、もともと牛乳好きだったこともあり、自分で牛を飼っておいしい牛乳を飲みたい!という夢をもったという。
夢に向かって帯広畜産大で酪農を学び、地元に戻って酪農ヘルパーなどの経験を経て2009年念願の牧場を開設。
「自分でできる範囲で牛乳を搾り、余ったらチーズに加工する。ミニマムな規模でやることで酪農は誰にでもできる産業だと示したい。」と河内さん。酪農での新規就農者としては神奈川第一号とのことです。
工房へ
牧場から歩いて5分くらいの河内さんのご自宅兼工房へ移動
以前は、河内さんのお母さんが公文の教室をされていたという1階スペースを工房に改装したそうです。
ここで絞った牛乳の濾過→殺菌→検査を全部一人でやっているとのこと。牛乳の殺菌は75度10分の低温殺菌。
手づくりチーズ
河内さんが作るチーズは「第5回 関東ナチュラルチーズコンテスト」で関東チーズ大賞を受賞しています。
作りたての大きなチーズ!!
たくさん並んだ熟成中のチーズ。
作ったチーズはココで熟成されます。だいたい1年〜2年の長期間じっくり熟成するそうです。
試食させていただきました。
河内さんのチーズは、時間をかけてじんわり水分を抜いていくハードタイプ。旨味が凝縮されたチーズは噛めば噛むほど口の中で風味が広がり、ついまた手が伸びるとても味わい深いチーズです。ビールかワインがあったらサイコー!
チーズは完全予約制
「まず食べてみてもらいたい」と河内さん。
熟成度合いやカビの有無で、ひとつひとつ微妙に味が違うので食べてみて好みのチーズを購入してもらいたいとのことです。
チーズについての問い合わせはFacebookのメッセージか電話(046-295-9260)で。
希少な羊のチーズについてもこちらからお問合せください。
羊さんの毛、いわゆる羊毛です。
なんと、河内さんが糸巻き機で糸を紡いでいるそうです!本当に何から何までこなしてるんですね!
乳搾り
ふたたび牧場に戻り搾乳。
搾乳中のふじ子さん、目線くれました〜〜
このあと、じゃい子母さんも搾乳です。
搾りたての牛乳は美しい。
この牛乳とヨーグルトは、JAあつぎ農産物直売所 夢未市で購入できます。
Bocca
ジャージー牛乳 ¥500
ヨーグルト ¥800
買ってみました。
牛乳はノンホモ牛乳特有のうっすらと生クリームが浮いてるような見た目です。これは美味しいこと間違いナシ!と期待が高まり飲んでみると、本当に濃厚でクリーミー!
牛乳好きの河内さんが作る、これぞサイコーに美味しい牛乳なんだなというかんじです。
ヨーグルトもしかり。程よい柔らかさで酸味が少なくクリーミーなので甘味ナシでもいけます。
子供の頃サマーキャンプで飲んだおいしい牛乳を今は自分の手で作っている河内さん。日本一小さな農場で愛情たっぷり牛や羊たちの世話にいそしみ、そしてサイコーの牛乳を搾る毎日。
牛がいて人がいて牛乳を搾る。そんな光景がいつまでも身近であることが河内さんの願いでもあるようです。