20代で「レアアイテムやレアキャラを手に入れた時は誇らしい気持ちになる」は39.6%
若年層を中心に昨今流行のゲームの大半は、課金機能を前提としたビジネスモデルとなっている。無料で遊ぶことも可能だが、何らかの特典や優位性を得るためには課金が必要になるというものだ。今回はSMBCコンシューマーファイナンスが2023年1月に発表した調査「20代の金銭感覚についての意識調査2023」(※)の結果を基に、20代におけるゲーム課金に対する意識の実情を確認する。
次に示すのはゲーム、中でも主に課金についての話に対し、同意するか否かを二択で尋ね、同意した人の割合を示したもの。例えば「課金してでもゲームを有利に進めたい」は全体で13.6%なので、20代の13.6%は、課金の程度はともあれ課金をしてでもゲームを有利に進めたいと考えている、その話に同意していることになる。なお今設問におけるゲームは特に指定されていないので、スマートフォンのゲームアプリとは限らない。
すべての項目について女性よりも男性の方が値は高い。つまり男性の方が今件の話、おおよそゲームの課金については肯定的であることが分かる。むしろその類のゲームでよく遊んでいる、課金をするほど熱中しているとの表現の方が適切かもしれない。
「課金してでもゲームを有利に進めたい」は全体で13.6%、「お金を使わないと楽しく遊べない」は20.3%。両者は内容的には似ている部分が多い。「課金してゲームを有利に進めてこそ楽しく遊べる」とすれば、1つにまとめることが可能となる。もちろんゲームの内容によりけりだが、課金をして初めてまともな展開が楽しめる、無料プレイ部分は事実上サンプルプレイに近いものも無いとはいえない。
スマートフォンでのアプリゲームでよく見かける、イベントに登場する特別なアイテムやキャラ(クタ)は課金をしないと手に入らない仕組みの上で、そのアイテムやキャラを手に入れるためならいくらでも使えるという人は16.1%。ソーシャルメディアで多数の使用済みプリペイドカードの投入実績とともに手に入れたキャラの写真をアップロードする人を多々見ると、惜しみたくないという心境も分かる気がする。
そしてそのレアアイテム・キャラを手に入れた時に、誇らしい気持ちになる(そして多分自慢したくなるという意味合いも含まれているのだろう)人は39.6%。設問では「課金をして」とは書かれていないが、多くの場合は課金をしないとその類のものは手に入らない仕組みになっているのが実情だ。
ゲームの課金はそのゲームのビジネスモデルであり、法的に問題が無い限りは何の咎めも受けることはない。また、時間や手間がかかる作業を課金で短縮・省略できるのならば合理的だとの考えも正当性がある。他方、射幸心のあおり方次第ではギャンブルと何ら変わらないとの見方もできる。
賛否はケースバイケースではあるが、ともかく現状では20代のゲームの課金に関する思いの実情はこのレベルであることは、20代の人自身はもちろん、他の世代の人も認識しておくべきだろう。
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※20代の金銭感覚についての意識調査2023
2022年11月25日から28日にかけて、携帯電話を用いたインターネット経由で20代男女に対して行われたもので、有効回答数は1000件。男女・20代前半と後半の区切りで均等割り当て。未婚者780人、既婚者220人。調査協力機関はネットエイジア。
今調査における「年収」とは特に設問中で定義がされていないため、世間一般に認識されている通り、手取り(所得)ではなくサラリーマンなどなら天引きされている税金や社会保険料を含めた金額を意味するものとする。また、世帯「主」年収ではなく、世帯年収であることに注意。回答者が所帯持ちだった場合、配偶者の収入も合わせてカウントされる。
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(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。