【飯田市・遠山郷】なぜ徳川家康像が遠山郷土館 和田城にあるのか気になったので訪問してきました
NHKの大河ドラマ『どうする家康』が好評ですね。
そこで、飯田市内にも徳川家康にちなんだ史跡があるのなら見てみたい、と思って調べたところ、遠山郷に徳川家康の銅像があるという情報が。気候が良かったので、さっそく飯田市街地から1時間ほどドライブして遠山郷を訪ねました。
徳川家康像を見てきた様子と、その銅像がある遠山郷土館 和田城についての情報を合わせてお伝えします。
遠山郷土館 和田城にある徳川家康像
遠山郷土館 和田城の手前にあるこぢんまりとした庭園の中ほどに、かなり大きな銅像が見えてきました。ふくよかな顔つきに、金色に光る葵の御紋。間違いなく徳川家康像です。
この徳川家康像は、和田城2代目領主の遠山土佐守景直(とおやまとさのかみかげなお)と対になった座像。南信濃村の発足30周年を記念して1990年に造成されたものです。(※現在、南信濃村は飯田市に合併しています。)
2人は、実際に愛知県の岡崎城で対面したという伝承が残っているんだそう。機略に優れていた遠山土佐守が天正13年の上田の陣において、徳川軍に貢献したため岡崎城に招かれたのですね。
この像からは遠山氏の家紋についての由来も知ることができます。
銅像の徳川家康と遠山土佐守の間にある、椀の上に箸を渡した状態の飯椀が家紋の原型。銅像の土台部分には詳しいエピソードが記されていました。
この資料だけ見ると、いつもの癖で椀を隠しながら食べてしまった、というようにも見えますが真意は別にあったよう。
飯田市美術博物館の方に見せていただいた『遠山氏史蹟(著:市村咸人)』という資料を拝読したところ、機略に優れた遠山土佐守が、領地加増のために知恵を凝らした結果のパフォーマンスだったことが伺えました。
・領民から愛された遠山土佐守景直
領民のためを思って、徳川家康に面会するという一世一代のチャンスをうまく活かして領地を増やした遠山土佐守。その場の緊張はいかほどのものだったか…想像するのも一興です。
遠山土佐守の郷土愛がよりよく感じられるこのエピソードが銅像のモチーフとなり、和田城に徳川家康像が作られた、という訳だったんですね。
遠山郷土館 和田城ってどんなところ?
和田宿のある秋葉街道(152号線)からすぐの場所にあります。すぐの場所ではあるのですが、車でかなり急な坂をのぼらなければなりません。
運転になれているつもりでもちょっとスリリングに感じる坂道でしたが、のぼった分だけ見晴らしも良い場所でした。
車で訪れる際は、郷土館の手前か、郷土館を少し通りこしたところにある2か所の駐車場が利用できます。
和田城の歴史にちなんで建てられた3階建ての建物。
入館料は大人310円。小・中学生100円です。(2023年5月現在)
遠山郷土館 和田城は遠山郷に関する情報の宝庫!
郷土館の1階から3階には、遠山郷に関するさまざまな資料が展示されています。ただし、鎌倉時代~江戸時代にかけての武将についての展示は少なめ。とくに、徳川家康に関する資料については、上記で紹介した銅像しか見つけられませんでした。
・展示の一部を写真で紹介! 1階
1階では国の重要無形民俗文化財である霜月祭りのDVD鑑賞ができます。
・展示の一部を写真で紹介! 2階
2階では、霜月祭りについて詳しく学べます。実際の祭りの雰囲気を再現した展示は、神々しささえ感じます。
・展示の一部を写真で紹介! 3階
3階では、石器や土器などの出土品や化石を中心にした品々が展示されていました。
遠山郷土館 和田城は夏休みの自由研究のテーマを探すのにもぴったり!
いろいろなテーマの展示が見られる遠山郷土館 和田城では、何かしら自分の興味のあることに出会えそう。ついつい読み込みたくなる貴重な資料が多く、知識欲が刺激されますよ。 小学生や中学生の子どもと一緒に、夏休みの自由研究のネタを探しに訪れるのも良いかもしれません♪
遠山郷土館 和田城
住所/〒399-1311 長野県飯田市南信濃和田1192
電話番号/0260-34-2355
営業時間/9:00~16:00(入館受付は15:30まで)
観覧料/大人310円、小・中学生100円
定休日/木曜日(祝日の場合は開館)、祝日の翌日(土・日は除く)、12/29~1/3
駐車場/あり
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