韓国大統領「非常戒厳」を宣言…「従北反国家勢力を剔抉する」 国防相は全軍指揮官会議を開催
韓国の尹錫悦大統領が、突如として非常戒厳を宣言した。
尹氏は3日夜、龍山(ヨンサン)大統領室で緊急ブリーフィングを行い、「これまで国会は韓国政府発足後、22件の政府官僚弾劾訴追案を発議しており、今年6月の第22代国会発足後も10人目の弾劾が推進されているところだ」とし、「これは世界のどの国にも類例がないだけでなく、大韓民国の建国後、全く類例のない状況だ」と野党を激しく非難した。
ただ、与党・国民の力の韓東勲(ハン・ドンフン)代表は非常戒厳に反対の姿勢を示しており、今後の成り行きは予断を許さない。
尹氏は続いて「予算までもひたすら政争の手段として利用するこのような共に民主党の立法独裁は、予算弾劾までも躊躇しない」とし、「国政は麻痺し、国民のため息が増えている。これは自由大韓民国の憲政秩序を踏みにじり、憲法と法によって建てられた正当な国家機関を撹乱させるもので、内乱を企てる明白な反国家行為だ」と続けた。
尹氏は「民主主義の基盤になるべき国会が自由民主主義体制を崩壊させる怪物になった」とし、「今、大韓民国は直ちに崩れてもおかしくないほど風前の灯火の局面に置かれている」と強調した。
さらに「国民の皆さん、私は北朝鮮共産勢力の脅威から自由大韓民国を守護し、韓国国民の自由と幸福を略奪する破廉恥な従北反国家勢力を一挙に剔抉(てっけつ)し、自由憲政秩序を守るために非常戒厳を宣布する」と宣言した。
合わせて「私は今まで弊敗悪を日常的に行ってきた反国家元凶、反国家勢力を必ず剔抉する」とし、「これは体制転覆のための反国家勢力の蠢動から国民の自由と安全、持続可能性を保障し、未来世代にきちんとした国を譲るための避けられない宣言だ」と正当性を打ち出した。
一方、金龍顕(キム・ヨンヒョン)国防相は同日、全軍主要指揮官会議を開催し、全軍の非常警戒および態勢強化を指示したと国防省が明らかにした。