介護食の認定マーク「ユニバーサルデザインフード」を知ると、より介護食がわかりやすくなる(食事編)
「ユニバーサルデザインフード」という言葉を聞いたことはありますか?
「ユニバーサルデザインフード」とは、日常の食事から介護食まで幅広く使える、食べやすさに配慮した食品です。年齢や障害のあるなしにかかわらず、普段の食事から介護食まで、できるだけ多くの人が利用できるように考えられた食品のことを言います。
その種類も様々で、レトルト食品や冷凍食品などの調理加工食品をはじめ、飲み物や食事にとろみをつける「とろみ調整食品」などがあります。今回はユニバーサルデザインフードの中でも「食事」についてご紹介します。
ユニバーサルデザインフードのパッケージには、必ずマークが記載されています。
これは日本介護食品協議会が制定した規格に適合する商品だけについているマークで、どのメーカーの商品にも「かたさ」や「粘度」の規格により分類された4つの区分を表示しています。この区分を目安に食品を購入したり、食事を作るとだいぶ楽になります。
このマークの付いている商品が一番多く置いてあるのはドラッグストアやスーパーなどの「介護用品」売り場になります。
ですが、一般の食品の中にも実はこのマークのついたものが販売されていることに最近気づきました。
いつもはお手頃価格のプライベートブランドの食パンを購入していた私ですが、品切れで偶然目についた「山崎製パンのダブルソフト」を購入しました。介護メンズが昔よく食べていた食パンで「たまにはいいかも」と思い購入しました。それを見せると
介護メンズ:「懐かしい。久しぶりにトーストで食べたい。」
私:「いいけど、パンくずに気をつけて食べて。」
介護メンズ:「いつものパンより柔らかくて食べやすい。今度からこっちのパンがいい。」
私:「え?本当だ。確かに柔らかいし食べやすい。」
そこでパッケージをじっくりみると原材料の下の方に「ユニバーサルデザインフード(UDF)容易にかめる」と書いてありました。但し「トーストして召し上がる場合はUDF区分の規格外になります」と書いてありますのでご注意を。
私:「これ介護食だ!知らなかった!」
とそれから、わが家の食パンは「山崎製パンのダブルソフト」一択になりました。そのまま食べる分には介護食の中でも一番普通の食事に近い「容易にかめる」部類になります。それが食べやすいということは介護メンズの噛む力は「容易にかめる」が現在の状況に一番適しているということを実際に食べることで確認できました。
また私も食べることで「この位のかたさ、やわらかさ」が現状に合っているということを再確認することができました。下記の表の「かたさの目安」を参考に私はごはんのかたさや調理方法を参考にしています。
焼き魚が食べられるならムニエルも大丈夫とか、厚焼き卵が食べられるならゆで卵はどうだろう?と考えることができます。そんな風にして調理法を考えると「何が食べられて、何が難しいか」を知りやすくなります。この表の見方や目安を参考に「どの食事のかたさが介護食を食べている本人に合っているか?」と医師や看護師、管理栄養士に相談するとよりわかりやすい食事療法を教えてくれると思います。
相談するのはちょっと…という方は、食事を考える時の参考にすると今までより「介護食がわかりやすく」なりますのでぜひ、参考にしていただくことをおすすめします。
※噛む力、飲み込む力には個人差があります。不安がある方は医師や看護師、管理栄養士などにご相談くださいね。